占星術では、12星座を活動宮・固定宮・柔軟宮の3つのタイプに分けることができます。

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わたしたちには、それぞれ行動のタイプがあるのです。

・物事をスタートさせ、最初のアクションを起こすのが得意なタイプの人

・物事を引き継ぎ、地道に着実に発展させるのが得意なタイプの人

・状況に合わせて物事を変化させながら、次のステップへ引き継ぐのが得意なタイプの人

あなたはこの中で、自分がどのタイプに当てはまると思いますか?

12星座は人の中に存在する12の性質を表していますが、この3つのタイプに分類することができます。

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そして、それぞれを活動宮・固定宮・柔軟宮と呼んでいます。

占星術ではこの分け方を「三区分」(クオリティ)と呼びます。

物事をスタートさせて最初のアクションを起こすのが得意な人は
「活動宮」

物事を引き継いで、地道に着実に発展させるのが得意な人は
「固定宮」
物事を変化させながら次のステップへ引き継ぐのが得意な人は
「柔軟宮」

に当てはまります。

ここでは占星術の三区分の意味と、それぞれの星座がどのような行動パターンを持っているかを解説していきますね。

活動宮・固定宮・柔軟宮とは?

三区分は、牡羊座からスタートして、牡羊座は活動宮、牡牛座は固定宮、双子座は柔軟宮…と順番に12星座を振り分けたものです。

活動宮の星座
牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座

固定宮の星座
牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座

柔軟宮の星座
双子座・乙女座・射手座・魚座

この三区分は、季節の流れとともにイメージするとよりわかりやすくなります。

12サインのスタートにあたる牡羊座は、ちょうど春分の日(3/21ごろ)から始まります。

春と同じように、春夏秋冬それぞれに季節のスタート地点があり、

春のスタート:春分点
夏のスタート:夏至点
秋のスタート:秋分点
冬のスタート:冬至点

といいます。

季節とともに変化する気温を想像してみてください。

いわゆる初春、初夏と呼ばれる時期は、どんどんその季節らしい気温になります。まさに季節が活動し始めた感じですよね。

➡︎この季節のスタートにあたるサインを活動宮といいます。

そして、季節も半ばになると気温もその季節らしい気温で安定してきます。真夏・真冬と呼ばれる頃ですね。

真夏は暑い日が続きますし、真冬は寒い日が続きます。つまり気温が固定されてきます。

➡︎ちょうど季節の真ん中の盛りとなる時期にあたるサインを固定宮といいます。

それが過ぎると次の季節に向かって、暑くなったり寒くなったり日によって温度が変化しやすくなります。

三寒四温とはよくいったもので、気まぐれともいえる気温が続きます。

➡︎春から夏へ、夏から秋へ、秋から冬へ、冬から春へと季節の移り変わりの時期にあたるサインを柔軟宮といいます。

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さて、冒頭で、活動宮、固定宮、柔軟宮をそれぞれ次のように説明しました。

・活動宮:物事をスタートさせ、最初のアクションを起こすのが得意

・固定宮:物事を引き継ぎ、地道に発展させるのが得意

・柔軟宮:状況に合わせて物事を変化させながら、次のステップへ引き継ぐのが得意

これを、たとえば「春」でイメージしてみましょう。

外では桜が咲いて「あぁ春がきたなぁ、新しいこと始めようかな!」と感じます。

学校や職場など新しい環境や人間関係での生活をスタートさせていきます。

心機一転という気持ちを持つ人も!

そんなはじまりの時期にあたるのが、活動宮の牡羊座です。

それからしばらく経ち、外では新緑があふれ日差しがさんさんと注ぎます。

新しい生活にも慣れはじめ、日々のやるべきことをコツコツと取り組んでいきます。

新しくはじめたことを継続して地道にやり遂げていく時期が、固定宮の牡牛座です。

さらに時が経ち、梅雨の時期を迎えます。

「梅雨が開けたらもうすぐ夏だなぁ」と思いながら、夏に向けて衣替えをしたり、夏休みを前に一旦今やっていることを終わらせようという準備に取り掛かります。

そんな調整の時期が、柔軟宮の双子座です。

 

活動宮・固定宮・柔軟宮のそれぞれの特徴

それでは活動宮、固定宮、柔軟宮に当てはまる星座と、それぞれがもつ特徴に触れていきましょう。

活動宮(牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座)

活動宮は、季節のはじまり(春分点、夏至点、秋分点、冬至点)に位置している星座のグループで、別名「カーディナル・サイン」とも呼ばれています。

cardinalを日本語に訳すと、「主要な」「基本的な」となります。季節の節目節目にあたることから主要だということです。

季節のはじまりに位置する活動宮は、新しくスタートすること、自分から積極的に働きかけることが得意です。

何事にもポジティブで、アイデアもたくさん持っています。新しい場所にも、上手に馴染むことができます。

ただ、活動宮の優れた行動力と指導力がマイナスに働いてしまうこともあります。

まわりが自分の勢いや決断の早さについてくることができず、活動宮の思いつきの行動が目立ってしまうことがあるので、ときには注意が必要です。

また、活動宮は「自分らしさ」を表現することを、とても大切にしています。

自分とは何者か、その存在理由を突き詰めていく傾向があります。

何かを最後まで完成させることにあまり関心がなく、持続力がない部分もありますが、結果を早く求める性質は活動宮のエネルギッシュさの象徴でもあります。

活動宮のプラス面・マイナス面をキーワードにすると以下のようになります。

☆うまく発揮する場合
はじめる・立ち上げる・活動的に!・リーダーシップをとる・目的に向かう

★うまく発揮されない場合
強引さ・我慢できない・落ち着きがない

活動宮には牡羊座、蟹座、天秤座、射手座が当てはまります。

それぞれ「何をきっかけに行動をはじめようとするか」が、星座別で異なっています。

牡羊座
いつも「わたしらしさ」を求めている牡羊座。
主に自分自身のために行動します。

自分の新たな可能性を感じたときや、まったく新しい経験ができるチャンスをきっかけに、積極的に動こうとします。

蟹座
母性本能に溢れ、人情深い蟹座は、自分の家族や心の通じ合った仲間をとても大切にし、彼らのために行動します。

また深い感動や悲しみなど、感情を揺さぶられるできごとをきっかけに、積極的に動こうとします。

天秤座
バランスと調和の取れた人間関係を持つことが得意な天秤座は、つきあいのある多くの人のために行動します。

また新たな人とのつながりが得られるようなチャンスをきっかけに、積極的に動こうとします。

山羊座
社会や組織の中で、個人としての自分らしさや責任を重要視している山羊座は、社会のために行動します。

社会的な地位や名誉、大きな成果が手に入るとき、また具体的なモノを得られるようなチャンスがきっかけで積極的に動こうとします。

固定宮(牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座)

固定宮は、活動宮から続く星座のグループで、新しい季節に入り安定を迎えている位置にあります。

別名、「フィクスド・サイン」とも呼ばれています。

フィクスド(fixed)を日本語訳すると、「確固たる、不変の、安定した」といった意味合いになります。

スタートさせたものが安定していく中で、物事を落ち着かせることを得意としています。

ある状態を維持することにも長けており、繰り返しやコツコツ積み上げていく作業も苦ではありません。

活動宮の人たちにとって大事なことは「はじめること」なのに対し、固定宮は「確立すること」を重んじるのです。

現状を維持することを優先するので、大きな失敗も少なく、安定を築いていけます。

一方、目まぐるしく変化することには抵抗を感じることが多いでしょう。

周囲の変化についていけなくなり、ストレスを抱えることもあります。

さらに固定宮は、活動宮のひらめくアイデアを引き継ぎ、さらに良きものとへじっくり磨きをかけていくことも得意です。

また、活動宮が「自分らしさを表現する」ことを大切にしているのに対して、固定宮は自分らしさを「内へ内へと問う」傾向があります。

活動宮から受け継いだ「自分らしさ」を客観的視点からみたときに確立したものにしたいとする傾向にあります。

例えば、具体的に周囲からの評価や金銭など、実質的な価値で確認することを求めます。

また固定宮は、自分の中に確固たる信念を持っていることが多く、ブレずに貫いていきます。

ときにはそれが周囲に、頑固で気難しい印象を与えてしまうことも。

こうやって見ると、固定宮は変化を好まない印象を受けるかもしれませんが、一切の変化を受け入れないというわけではありません。

自分でよく考えた上で納得したら、既存の状態をより良くしようと、着実に改善に励みます。

大きな一発で変化するのではなく、たとえ時間がかかっても、粘り強くやり遂げるのが固定宮なのです。

活動宮の時間の感覚が「今ここ!」にあるのだとしたら、固定宮は「過去から未来までの長い時間」という時間の感覚の中にいるのです。

固定宮のプラス面・マイナス面をキーワードにすると以下のようになります。

☆うまく発揮する場合
キープする・守る・根気よく・芯のある

★うまく発揮されない場合
変化に弱い・保守的になり過ぎる・従来の方法にこだわりすぎる

固定宮は牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座が当てはまります。

それぞれ「何に納得したときに動こうとするか」が星座別で異なっています。

牡牛座
目に見える物質的なものや、価値あるものを形として残すことを求めている牡牛座は、牡羊座が始めた物事を引き継ぎ、安定した状態にしたり、お金など実質的なモノに変えていくことが得意です。

牡牛座は周りの人から言われて動くような性格ではありません。自分の中で「わたしはこれを手に入れてみたい」という具体的な欲求があって初めて行動しようとします。

牡牛座の審美眼にかなうもの、自分を五感を満たすもの、現実的な豊かさにつながるものに触れたとき、彼らは納得し、動くのです。

獅子座
自分が楽しいと思えることや、興味を持っていることなど、自分が感じる気持ちを大事にしている獅子座は、蟹座から引き継いだ自分の感情というものに常に正直でいます。

いつも堂々としている獅子座は、常に自分に対する理想を持ち、そこへ向かって努力をしているので「さらに自分に磨きをかけたい」という欲求が生まれたときに、行動しようとします。

獅子座は、自分の感じたことを創造し、表現するために動きます。そしてそれらを他の人々から評価されることが大きな原動力となります。

蠍座
他者と自分が表面上だけでなく、深いところで理解し合い、結びつくことを心から求めている蠍座。

天秤座から引き継いだ調和の取れた人間関係から一歩踏み込んで、発展させようとします。

そんな蠍座は決して地位や名誉やお金では動きません。

人の心の深い想いにふれたとき、相手との強い心のつながりを感じたときに大きな力を得て、相手のために行動しようとします。

蠍座は人の深い思い、そして深く神秘的な霊的世界に触れたとき、動きます。

また深さにこだわるのは何事も大きく変容させたいという欲求があるからです。

つまり蠍座が決意し、動く時は、大きな変容を伴う傾向があります。

水瓶座
常に自分の理想を見失わない水瓶座。

山羊座から引き継いだ社会的な地位や責任を背負いながらも広く世界を見渡し、さらによりよい世界にするにはどうすればよいかを考えています。

そんな水瓶座は「今よりももっと社会がよくなること」「信じる仲間と共に実現すること」がきっかけで、行動しようとします。

水瓶座は未来へのビジョンを描く時、よりよく現状を改良したいと思った時、反抗心に近い動機であったとしても動く傾向にあります。

柔軟宮(双子座・乙女座・射手座・魚座)

柔軟宮は、次の季節へ移り変わる位置にある星座のグループで、別名「ミュータブル・サイン」ともいいます。

mutableを日本語訳すると「変わりやすい」という意味です。

固定宮が築き上げた安定した状態を引き継ぎ、次のステージに向けてさらに発展させていくために、一旦終わらせ準備していく期間が柔軟宮です。

活動宮の人たちにとって大事なことは「はじめること」なのに対し、固定宮は「確立すること」を重んじるということでしたが、柔軟宮にとって大事なのは「変化すること」です。

活動宮の時間の感覚が「今ここ!」であり、固定宮は「過去から未来までの長い時間」という時間の感覚の中にいるのだとしたら、

柔軟宮に流れている時間は一定ではなく、問題を見つけたら時計を止め、片付いたらまた時間が流れて…と変化に富んでいるのです。

そんな柔軟宮は、周囲の移り変わりにも柔軟で、スムーズに対応することが得意です。

人とのコミュニケーションも柔軟で、活発な活動宮や、芯が強い固定宮の人とも、仲良く接することができます。

一方、柔軟宮のこうした順応性のある周囲への対応は、積極性の乏しさが出てしまったり、優柔不断に思われたりすることがあります。

基本的に周囲の影響を受けやすく受け身な姿勢なので主体性のなさが目立ってしまうことも。

しかし、柔軟宮の周囲をやわらかく和ませ、広くサポートできる性質は、日々の多くのシーンで役立てることができるでしょう。

柔軟宮のプラス面・マイナス面をキーワードにすると以下のようになります。

☆うまく発揮する場合
調整する・臨機応変・順応する

★うまく発揮されない場合
一貫性がない、優柔不断、要点が絞れない

このように柔軟宮は何かを追い求めるように何かを変化させていきたい質を持ちます。

なぜならば、固定宮から活動宮へと橋渡しをするのが柔軟宮であり、一つの終わりであると同時に次の始まりを同時に担うからです。

柔軟宮は双子座、乙女座、射手座、魚座が当てはまります。

それぞれ何を終わらせて、どのような始まりへと変化していくのかが異なります。

双子座
新しい経験や未知のものとの出会い、多くの刺激やヒントを収集することを望む双子座は、さまざまな情報を取り入れ、整理することが得意です。

双子座は牡羊座、牡牛座から引き継いできた「自分」という存在を完成させ、蟹座以降のより開かれた社会や人間関係へとつないでいく役割があります。

一つ前の牡牛座では自分の価値を確かめることをやってきたので、それを終わらせ、次はその確立した自己で人と繋がろうと変化していきます。

多くのことを教え、さらに学ぶという活動を通して社会とつながる自分へとなろうとするのです。

乙女座
向上心にあふれ、他者の評価とともに努力を積み重ねる乙女座は、実務能力が高く、仕事をきっちりと終わらせることが得意。

乙女座は蟹座、獅子座から引き継いできた「身近な人との人間関係における自分」を完成させ、次の天秤座以降の他者との関わりへ発展させていく役割があります。

一つ前の獅子座では自分を表現することを確立したので、それを終わらせ、乙女座はその表現を実用的で役に立つ現実に変えていこうとします。

射手座
自分を囲む大きな世界で、どのように調和し自分を理解していくのか思考を深めていく射手座は、他者の持つ考え方や異文化に対しても柔軟に受け入れます。

射手座は天秤座、蠍座から引き継いできた「他者との関わりにおける自分」を完成させ、次の山羊座以降の自分という個人を超えた社会的なつながりへ導く役割があります。

一つ前の蠍座では誰かと深い部分で融合することを完成させた後は、射手座は個としてのアイデンティティを完成させることを目指すのです。

魚座
繊細で思いやりがあり、見えないものの大切さを理解している魚座は、とても情緒豊かで他者の気持ちを理解する高い共感力を持っています。

魚座は山羊座、水瓶座から引き継いできた「自分を超えた社会的なつながり」を完成させ、12星座のサイクルを一旦終わらせる役割があります。

そして、また牡羊座へバトンタッチしながら新たなテーマをスタートさせていきます。

一つ前の水瓶座では、世の中をより良くすることに取り組んできましたがそれを終わらせ、良いも悪いもない境界線のない世界へと変化させていきます。

物質的なものと霊的なものの境目を融合し、世の中を癒し、新たな生まれ変わりの牡羊座へとバトンタッチしていきます。

まとめ

生まれた季節の中での自分の位置づけと、自分が生まれた日の星とを重ね、ホロスコープ上で本来の自分の行動パターンを読み解く。

これが三区分です。

多くの人が「自分らしさとは?」を胸に秘め、日々、生活しています。

そして、その課題にどう向き合うと良いのかを知ることができるのも、この三区分なのです。

二区分で男女を感じ、三区分で季節を、四区分で大地を感じる。

自然の秩序と調和して、私たちはホロスコープの上に自分を置き、季節を巡るのです。

ぜひあなたも、三区分で自分に合った行動の方向性を知り、感性を活かした占星術を楽しんでみてくださいね。