ホロスコープは、太陽や月など全部で10個ある「天体」、牡羊座から魚座まで12個ある「サイン」、そして第1ハウスから第12ハウスまで12個ある「ハウス」という3つの要素から構成されています。
太陽星座や月星座のように、天体とサインの関係についてはもう知っている方が多いかもしれませんね。
それと同じように、どの天体がどのハウスにあるかということも、自分を知っていくための大きなヒントになります。
ハウスがわかれば、それぞれの天体の特徴がどんな場所・シーン・方法で発揮されるのかがわかります。
ホロスコープのハウスとは何か、ハウスからどんなことがわかるのか、そして各ハウスの特徴を紹介します。
サインは、太陽が1年かけて動く道のりをきっちり12等分したもの。ホロスコープを見ても、どのサインも広さが同じ。
ハウスの分け方について「プラシーダス」という方法を使っていて、サインの境目とは違った分け方をする。ちなみに、ハウスの分割方法はたくさんあって、サインと同じ境目で分ける考え方も。
ひとまず、ハウスとサインは別物なんだということを頭に入れておきましょう。
占星術の「ハウス」とは?
「ハウス」とは、その人が生まれた瞬間の太陽の位置を基準に、ホロスコープを12個の部屋にわけたものです。
ホロスコープをよくみると、第1ハウスと第12ハウスの間にAsc(アセンダント)という文字が書いてありますね。
アセンダントは、その人が誕生して初めて呼吸をした瞬間に、太陽が昇る東の地平線にあらわれたサインを示します。
ホロスコープ全体を12のハウスに分けるときは、このアセンダントを起点として反時計回りに第1ハウス、第2ハウス…となります。
生まれた時間が不明なら、仮に「正午」としてホロスコープを出すことが多いです。ただし、ハウスに関する部分だけは正確に出ているとは限りません。
ハウスからわかること
ホロスコープは、主に「天体」「サイン」「ハウス」で構成されています。
これらの役割は、お芝居に例えるとわかりやすいでしょう。
天体は、自分の中にいる個性ある10人の役者のようなイメージです。
サインは、それぞれの役者が演じる役どころをあらわします。
では、ハウスは何をあらわすのでしょうか?
ハウスとは、役者が演じる場面をより具体的に表現するのに欠かせない背景・セットのようなものです。
第1〜12ハウスは、それぞれ役者の個性や人生のイベントがどんな場所・シーン・方法で発揮されるのかを象徴します。
つまり、ハウスを手がかりにするとさらに細かく人生を読み解いていくことができるのです。
私たちは、家、学校、職場、旅先など日々いろんな場所に出かけたり、家庭、友人関係、仕事、恋愛など様々なシーンで時間を過ごしたりしますよね。
ハウスを見れば、自分の中にいる10人の役者がどこにいるときに輝くのかがわかるのです。
第1〜12ハウスは、それぞれ次のようなテーマに分かれています。
ハウス | 意 味 |
1 | 自分自身・個性・容姿・体質・生命力 |
2 | お金・収入・所有・才能・価値観 |
3 | 情報・知性・初等教育・コミュニケーション・兄弟姉妹・小旅行・執筆 |
4 | 家庭・自分の居場所・帰る場所・母親・家族 |
5 | 恋愛・楽しみ・創造・自己表現・子供 |
6 | 労働・奉仕・雇用・労働による報酬・健康 |
7 | 結婚・パートナー・対人関係・交渉・契約 |
8 | 遺産・相続・血縁関係・深い縁・霊界 |
9 | 理想・哲学・大学・専門的な学び・海外・旅行・出版 |
10 | 人生の目標・使命・社会的な地位や役割・到達点・目上の人 |
11 | 同じ志を持つ仲間・ネットワーク・改革・未来・自由・理想 |
12 | 潜在意識・実体のない世界・スピリチュアル・イメージ・秘密 |
【第1ハウス】自分自身・個性・容姿・体質・生命力
第1ハウスがあらわすのは、自分自身や個性・容姿・体質・生命力です。
第1ハウスは自分が地球に誕生し、これから人生が始まる最初のハウス。
自分の魂や自分の存在を意味します。
表向きの性格や容姿など総合的な自分の姿や、自分の体質、健康状態を読み解くことができるのです。
第1ハウスから人と接する時の自分はどんな自分か? また、反対に人からどのような人として見られているのか?を探ってみましょう。
【第2ハウス】お金や収入・生まれ持った資質と価値観
第2ハウスがあらわすのは、お金や収入、自分の資質と価値観です。
自分が所有している財をどのように使っていくのかがわかります。
自分が所有する財とは自分で稼いだお金はもちろん、自分の肉体やそこに宿る才能、価値観や時間も含みます。
お金をどう使うか、自分の才能や五感を使ってどのようにお金を稼ぐかを読み解くことができるのです。
第2ハウスからお金の稼ぎ方、自分が所有するものへの価値観や関わり方について探ってみましょう。
【第3ハウス】知性・情報・コミュニケーション
第3ハウスがあらわすのは、情報や知性、コミュニケーションです。
小さな子どもが様々な情報に触れて知性を磨いていくように、学ぶことで能力を伸ばして、自分が生きる世界を広げていきます。
どのように情報収集して伝達するか、身近な友達や兄弟姉妹とのコミュニケーション、学習の取り組み方も読み解くことができるのです。
第3ハウスから、自分の能力が目覚める環境や過程、コミュニケーションや知性について探ってみましょう。
【第4ハウス】家・自分の居場所・帰る場所
第4ハウスがあらわすのは、家庭・自分の居場所・帰る場所・母親・家族などです。
家や家族だけに限らず自分にとって落ち着けるプライベートな空間や、心癒やされる存在などを意味しています。
外の世界で疲れたり傷ついたりすることがあっても、ここに戻れば安心できて回復できる本拠地のような場所がどんな場所なのか。
また、どんなことに対して心が落ち着き、安らぎを感じられるのかがわかります。
第4ハウスから、自分がくつろげる居場所や、心が落ち着く存在について探ってみましょう。
【第5ハウス】自己表現・個人的な楽しみ・恋愛
第5ハウスがあらわすのは、自己表現・恋愛・趣味・創造・個人的な楽しみです。
子供のような無邪気な心で夢中になって楽しむことで、自分自身の中から湧き上がる喜びを感じて自分を表現していきます。
自分らしいものを生み出し表現する創作や趣味の楽しみ方、どのような恋愛で喜びや楽しみを感じられるのか読み解くことができるのです。
第5ハウスから自分がどんなシーンで生きる喜びを感じることができるのか、自己表現の仕方を探ってみましょう。
【第6ハウス】労働・奉仕・健康
第6ハウスがあらわすのは、労働・奉仕・健康・労働による報酬です。
第1〜5ハウスを通して成長してきた自分という「個人」を完成させるハウスなので、自分の能力を人のために使い、期待に応えようします。
対価として報酬を得る労働についてや、どのような職場で自分の能力を発揮しやすいかなど、働き方についてを読み解くことができます。
また、個人の完成に向けた調節という意味では「健康」というキーワードも含まれます。
第6ハウスから、自分の能力を使って報酬を得ることに適した働き方や、自分の健康について探ってみましょう。
【第7ハウス】結婚・パートナー・対人関係
第7ハウスがあらわすのは、結婚・パートナー・対人関係・社交・交渉や契約です。
第6ハウスまでに個人を完成させて、第7ハウスから他者との関わりがはじまっていき、結婚運・パートナー運に関わりの深いハウスです。
また、出会いのある社交の場でどのような振る舞いをするか、人に対して行う交渉や契約についても読み解くことができます。
第7ハウスから、自分が求める結婚やパートナー、対人関係についての傾向について探ってみましょう。
【第8ハウス】遺産・相続・血縁関係・霊界
第8ハウスがあらわすのは、遺産・相続・血縁関係・霊界です。
第7ハウスで築いた特定の相手との人間関係の先にあり、家族や親戚、ご先祖様、血が繋がっていなくても親密で深い人との繫がりを意味します。
第8ハウスは、所有する財を意味する第2ハウスと対になる位置。
第2ハウスの自分の力で稼ぐこととは逆で、深い縁のある人から財産を相続する、何かを受け継ぐというキーワードもあります。
第8ハウスから、家族との関わり方や、またどのようなものを受け継ぐのかについて探ってみましょう。
【第9ハウス】理想・専門的な学び・海外
第9ハウスがあらわすのは、理想・哲学・専門的な学び・海外です。
対になる位置にある第3ハウスは、世の中ですでに確立されたことを身につけていく学びでした。
第9ハウスはさらなる理想を追い求め、哲学や宇宙などの未知の世界についての果てない学びや専門的な学びを深めていく場所です。
理想へと向上していくために未知の世界を追求するという意味で、海外や旅行というキーワードもあります。
第9ハウスから、理想を追求することにふさわしい環境や海外との関わり方について探ってみましょう。
【第10ハウス】人生の目標・使命・社会的な地位や役割
第10ハウスがあらわすのは、人生の目標・使命・社会的な地位や役割です。
対になる位置にある第4ハウスは、自分が安らげるプライベートな空間でしたが、第10ハウスは社会での自分の場所を意味します。
社会において自分がどのような立ち位置にいて、どのような使命を果たすのか読み解くことができるのです。
社会的な頂点や自分の完成した姿という意味から、人生の目標や天職というキーワードもあります。
第10ハウスから、自分が社会の中で務める役割や、人生で目指す方向について読み取ることができます。
【第11ハウス】仲間・ネットワーク・改革・未来
第11ハウスがあらわすのは、同じ志を持つ仲間・ネットワーク・改革・未来です。
第11ハウスの対の位置にある第5ハウスは、自分の個性を表現することや個人的な楽しみをあらわしていました。
第11ハウスも自分の個性を生かそうとしますが、1人ではありません。
あらゆる個性を持った仲間と一緒に、それぞれの個性を生かしながら活動していく場所です。
従来のやり方や常識にとらわれず、もっと理想的な未来を創り出すために仲間と一緒に改革していきます。
性別、年齢、職業や経歴など関係なく、同じ志を持つ仲間と繫がり、自分1人ではできないことを、みんなで実現しようとするのです。
第11ハウスから、どのようなテーマで仲間と結びつき、仲間とどのように活動していくのか探ってみましょう。
【第12ハウス】潜在意識・実体のない世界・イメージ
第12ハウスがあらわすのは、潜在意識・実体のない世界・スピリチュアル・イメージです。
第12ハウスの対の位置にある第6ハウスは、個人の能力をいよいよ社会のために使う変容の場所であり、身体の健康もキーワードの1つでした。
第12ハウスは社会との関わりに終わりを迎え、見えない世界や自分の心と向き合おうと変容する場所。
そして、心の健康もキーワードの1つです。
誰にも見えない心の中のこと、人には知られたくない秘密や過去も意味します。
日常の中でインスピレーションを感じ、様々な気づきを得ることは第12ハウスと大きく関わりがあるのです。
第12ハウスから、普段は気づかない自分の潜在意識、誰にも見えない本当の気持ちについて探ってみましょう。
【まとめ】ハウスは天体の特徴が発揮される方法・シーン・場所がわかる
ホロスコープにおけるハウスについて解説してきました。
ハウスは、その人が生まれた瞬間の太陽の位置を基準にホロスコープを12個の部屋にわけたものでしたね。
第1ハウス〜12ハウスは、テーマごと分かれており、それぞれの天体の特徴が、どんな場所・シーン・方法で発揮されるのかをあらわすものです。
どの天体がどのハウスにあるか、またハウスにいる天体の特徴をしっかり把握しておくことで、より深く自分自身を読み解いていくことができるでしょう。