水のエレメントは、蟹座・蠍座・魚座です。
水のエレメントが持つ意味や、水のエレメントが多い人・ない人の性格、星座別の相性などを説明します。
星読み(占星術)のエレメントとは【価値観】をあらわす
12星座(サイン)は、火・地・風・水という4つのエレメントに分けられます。
この分け方は「四区分」とも言います。
火 | 牡羊座・獅子座・射手座 |
地 | 牡牛座・乙女座・山羊座 |
風 | 双子座・天秤座・水瓶座 |
水 | 蟹座・蠍座・魚座 |
エレメントは、それぞれ異なる特有の性質を持っています。
ホロスコープにあるエレメントを調べることで、あなたの価値観を理解することができるのです。
水のエレメントの星座の特徴|蟹座・蠍座・魚座
水のエレメントは愛情深く一体感を求める
水のエレメントを理解するには、古典(伝統的)占星術の考え方を知っておくとわかりやすいです。
火・地・風・水の各エレメントは「温度(ホット/コールド)」「湿度(ドライ/モイスト)」の組み合わせでできています。
それぞれのキーワードは、ホットは「外向き」、コールドは「内向き」、ドライは「自立」、モイストは「つながり」。
水のエレメントは【コールド ✕ モイスト】なので、【内向き ✕ つながり】が特徴です。
- 感情
- 感性
- 一体感
- 共感
- 愛情
- あたたかさ
- 安心感
- 思いやり
12星座(サイン)のうち、水のエレメントは蟹座・蠍座・魚座の3つです。
水のエレメントの星座の人は、心の中の働きや感情、愛情を大切にします。
感受性や共感性にとても優れ、精神的な結びつきを何よりも重要だと考えます。
自分が大切にする優しい世界観で、人とつながっていきたいという想い。
水のエレメントの星座の人は、多くの生命を包み込む海のように愛情深く、一体感を求める人でしょう。
水のエレメントの星座に天体が多い・偏っている人の性格
水のエレメントの星座に天体が多い人や偏りがある人は、深い思いやりがあり、相手の喜びや悲しみをまるで自分のことのように受け止めてあげられるのが特徴です。
人の気持ちに寄り添う心優しさは、誰かの支えや癒しとなることもあるでしょう。
水のエレメントの性質が強くあらわれるので、自分や他人の気持ちに敏感です。
理屈やルールよりも、感情をもとに何かを始める傾向があります。
水のエレメントを持つ有名人の例では、シンガー・ソングライターの米津玄師さんがいます。
彼のホロスコープを見ると、水のエレメントにある天体は3つ。
水のエレメントがとても多いというわけではありませんが、作品には水のエレメントの特徴が色濃くあらわれていると言えます。
まず、米津玄師さんは自分らしさを司る太陽、そして作品の具体化を司る水星が水のエレメントの魚座にあります。
魚座は、12星座の中でいちばん最後に位置するので「牡羊座〜水瓶座までのすべてのサインを内在している」と言われる星座。
このため、大人びていて物事を俯瞰でとらえるといった性質があり、どこか浮世離れした人が多いと言えます。
トップアーティストの米津玄師さんは、歌唱力だけでなく、どこか物悲しい雰囲気や世間を斜に構えたような歌詞にも定評があります。
時代の空気をとらえ、みんなが普段なかなか言えない気持ちを代弁してくれるような作風は、まさに水のエレメントならではです。
また、魚座の太陽は同じく水のエレメントである蠍座の冥王星と120度で、調和的な関係となっています。
冥王星は「大いなる力」を表すので、「彼の中に大きく秘めた力があり、クリエイティブに生かしていける可能性がある」と読めそうです。
彼の作風の奥深さは、魚座の太陽が人々の無意識を敏感にキャッチし、蠍座の冥王星が徹底的に極めるというところから来ているのかもしれません。
水のエレメントの星座に天体がない人・少ない人の性格
水のエレメントの星座に天体がない人や少ない人は、精神的な深いつながりをあまり好まない傾向です。
誰かの気持ちに今ひとつ共感できなかったり、感情が伴う関係はべたべたして煩わしいと思ったりすることもあるかもしれません。
言い換えれば、水のエレメントがない人や少ない人は、さらっとした人付き合いをするタイプ。
適度な距離感で人間関係を育むことが出来る人です。
自分なりのルールや理論に重きをおくので、感情論には簡単に振り回されません。
水のエレメントが少ない有名人の例では、女優の川口春奈さんがいます。
川口春奈さんと言えば、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』に急遽代役で出演しながらも存在感のある演技をしたことでも大変話題になりました。
光る演技力と可愛らしい見た目を持つ一方で、インスタグラムやYouTubeなどでは等身大の親しみやすい姿を見せてくれる川口春奈さん。
水瓶座生まれの彼女は、水のエレメントを一つしか持っていません。
インタビューによると、彼女の友人は基本的にサバサバしているタイプだそうです。
「知り合いと呼べる人はたくさんいるけど、友人ではない人には何でも話すわけではない」と語っています。
人間関係では程よい距離感を好むようで、「親しき中にも礼儀あり」をモットーにしているのだとか。
川口春奈さんのカラッとした雰囲気や精神的に自立している感じは、まさに水のエレメントの少なさを物語っていると言えそうです。
蟹座は家族愛が強く感情豊か|水のエレメントの星座の性格
蟹座ってこんな性格
水のエレメントのうち蟹座を持つ人は、家族愛が強く、人情味にあふれています。
気配りや心遣いが自然とできる心優しい星座です。
愛情深いところは、水のエレメントの星座に共通しています。
特に、蟹座は家族や仲間に対して愛情を無条件・無制限に注ぐのが特徴です。
蟹座は、周囲の人を「身内か、そうでないか」に分類します。
家族や仲間に対して親切で愛情深く、とことん献身的に世話を焼きます。
でも、身内でない人にはそれほど関心を示さないなんてことも。
安心できる家や居場所で快適に過ごしたい、という気持ちが強いタイプです。
蟹座は【活動宮の水】|【わたし】の視点
蟹座は、星座の三区分では「活動宮」です。
喜怒哀楽がハッキリしていて、外に向けて自分の感情を共有したいという欲求があります。
ただし、嬉しい、楽しいといったポジティブな感情は表現しやすいですが、怒りや悲しみなどネガティブな感情は抑えこんでしまうことも。
蟹座は感受性が豊かなため、他の人なら気にならないような些細なことでも自分の中であれこれと考えを巡らせます。
12サインの中でもっとも感情豊かと言えそうです。
それでは、同じ水のエレメントである蠍座や魚座とはどういった違いがあるのでしょうか。
ヒントは、世界とのつながり方にあります。蟹座は「私」という個人の視点を大事にします。
想像力や共感力が豊かで、大きな感情エネルギーを持つ蟹座。
何かを始めるきっかけには、必ず個人的な感情を揺さぶられる出来事が潜んでいます。
深い感動や絶望的な悲しみなど、感情をバネに世界へ繰り出していく星座です。
蠍座は強い情熱とこだわりを秘める|水のエレメントの星座の性格
蠍座ってこんな性格
水のエレメントの中でも蠍座は、物事をとことんまで突き詰めたいタイプです。
強いこだわりを持っているので、一つのことを徹底的にやり抜きたい、究極の真理を追求したいと考えます。
蠍座は、その場限りの愛想を振りまいたり、あいまいな態度を取ったりはしません。
一見クールでミステリアスですが、心の奥底には深い愛情と豊かな感受性を持っています。
本当に信頼出来ると思った人にだけ素顔を覗かせます。
広く浅くたくさんの人と付き合うのは苦手で、むしろ狭く深く特定の人と関係を深めたいタイプです。
水のエレメントの星座は、一体感を大切にします。
特に蠍座は、人やものに対する思い入れが人一倍強いです。
普段はほとんど表に出さないものの、高い自尊心も持っています。
ただし必要とあれば、自分を根本から変化させて新しく生まれ変わることも出来ます。
水のエレメントの中でもっとも情熱を内に秘めるタイプと言えるでしょう。
蠍座は【固定宮の水】|【あなた】の視点
蠍座は、星座の三区分では「固定宮」です。
固定宮の星座は、自分の中に確固たる信念を持ち、どんなことがあってもブレません。
蠍座の人は、何事にもしっかりと腰を据え、集中して取り組むことが出来ます。
一度やると決めたなら、たとえ時間がかかっても粘り強く最後までやり遂げられる人です。
それでは、同じ水のエレメントである蟹座や魚座とはどういった違いがあるのでしょうか。
ヒントは、世界とのつながり方にあります。蠍座は、「あなた」という相手の視点を大事にします。
蠍座は、一度信頼すると決めた相手のことは絶対に見放しません。
たとえ相手が世界から見放されたとしても、決意は決してゆるぎません。
相手のすべてを受け入れ、一生かけて愛そうとするのです。
蠍座は、決して地位や名誉やお金では動きません。
相手の心の深い想いに触れ、強い心のつながりを感じたときに得た大きな力で、相手のために行動していきます。
魚座は共感性と想像力が豊か|水のエレメントの星座の性格
魚座ってこんな性格
水のエレメントのうち魚座を持つ人は、人とのつながりを大切にします。
とても優しく繊細で、何事も受け入れてくれるような癒しの雰囲気を持った星座です。
争いを好まないため、周囲に流されやすいように見えることもあります。
心のおもむくまま、自由気ままな生き方を求めます。
水のエレメントの星座は、感情豊かで情緒や雰囲気を大切にします。
特に魚座は共感性と想像力がもっとも豊か。
ロマンティックな雰囲気を好むので厳しい現実を直視するよりも、甘い夢の世界に浸っていたいタイプ。
芸術的センスに優れていて、感覚的なことを表現することも得意です。
魚座は【柔軟宮の水】|【みんな】の視点
魚座は、星座の三区分では「柔軟宮」です。
柔軟宮の性質は、周囲の移り変わりにすぐ馴染み、順応していけること。
魚座も自分と他者との境界線があいまいになってしまうほど他者に同調できます。
ときどき自分の感情なのか他者の感情か分からなくなってしまうほど共感性が高い星座です。
それでは、同じ水のエレメントである蟹座や蠍座とはどういった違いがあるのでしょうか。
ヒントは、世界とのつながり方にあります。魚座は、「みんな」という視点を大切にします。
魚座は12星座の最後にある星座で、牡羊座から始まったサイクルが魚座で一つの完成を迎えます。
すべてを完結させ、また新たなスタートへとつなぐ役割を担うので、あらゆる物事の境界を超えて様々なものとつながろうとする性質を持っています。
蟹座の「わたし」という個人の視点、蠍座の「あなた」という相手の視点を飛び越えて、「みんな」という人類単位の視点で愛を語ることができるのが魚座なのです。
水のエレメントの星座と相性|蟹座・蠍座・魚座
水のエレメント|相性が良いエレメントは【水・地】
水のエレメントの星座を持つ人にとって、相性が良いのは次の2つのエレメントです。
【1】水のエレメント
【2】地のエレメント
それぞれの関係性についてみていきましょう。
【1】水のエレメント
まず、水のエレメント同士は、一番良い相性です。
水のエレメントの星座は、相手の気持ちに共感したり、見えないものに対する感受性を大事にしたりします。
水のエレメント同士はお互いが感情豊かで情緒的な関係性を好むので、心と心との結びつきを強く感じられる相性です。
一緒にいてお互いに共感できることが多く、その時々の雰囲気を大切に出来る間柄です。
【2】地のエレメント
また、水のエレメントは、地のエレメントとの相性も良いでしょう。
地のエレメントの頑張り屋で真面目な部分を、水のエレメントは誠実で信頼できるものとして受け止めます。
地のエレメントがやろうとしていることに対して、水のエレメントが精神的な面でサポートできる関係です。
一緒にいると心強く、安心できる間柄でしょう。
水の時代の特徴|世界・日本の歴史上の出来事を読み解く
水の時代とは【物事が混ざり合って一つになる時代】
火・地・風・水という4つのエレメントは、個人の価値観だけでなく、時代の空気感にも影響しています。
星読み(占星術)では、約200年ごとに火の時代、地の時代、風の時代、水の時代、そしてまた火の時代へと移り変わると考えられています。
水の時代にはこんな特徴があります。
- 物事が混ざって溶け合い、一つに融合していく
- 自分や他人の境目がなくなる
- 精神的なつながりが強くなり、他人への思いやりが広がる
- 優しさ・あたたかさ・安心感・受容性が重視される
- 世界はみんなつながっているという一体感を感じる
水の時代の歴史|前回は日本の戦国時代
過去の水の時代には、こんな出来事がありました。
6世紀後半〜8世紀ごろの水の時代
世界:キリスト教の分裂や対立、新たにイスラム教が生まれる
日本:神道が変化、仏教と融合して新たに日本仏教が成立する
15〜16世紀ごろの水の時代
世界:大航海時代の始まり、世界が航路でつながる
日本:戦国時代の始まり、下剋上が広まり混乱が起きる
水の時代では、風の時代で拡散された物事が混ざって溶け合い、やがて一つになっていきます。
一つになっていく過程では、今までのものが壊れて新しいものが生まれていきます。
つまり、水の時代は破壊と創造が起こる混沌の時代とも言えます。
前回の水の時代は、約600年前。日本では戦国時代が始まったころでした。
実力がある者が身分の高い者を倒す「下剋上(げこくじょう)」の風潮が広まり、各地に戦国武将が登場します。
勢力争いが絶え間なく繰り広げられ、混沌の時代でした。
すべてが一体となって混じり合うような戦国時代の流れは、やがて新しい火の時代である江戸時代に繋がっていくのです。
風の時代|水のエレメントが果たすべき役割
2020年末から、新しい「風の時代」が始まりました。
新しい時代が始まるときは、次の時代の波にスッと乗れる人と乗れない人が出てきます。
特に、地の時代から風の時代への移行では、スムーズに乗れない人が多いはずです。
なぜなら、今回の時代の変わり目は、大きな「がけ」の間を飛び移るような大きなインパクトがあるから。
地と風では、エレメントの性質(温度や湿度)に共通点がないのです。
そこで注目したいのが、水のエレメントです。
水のエレメントは、地と風の性質を半分ずつ持っていて、いわば仲介役です。
水のエレメントの星座の人は、自分らしい、つまり「水らしい」要素を大切に生きれば、比較的スムーズに流れに乗れるでしょう。
水のエレメントに星座を持っている人は、風の時代の社会で果たすべき役割があります。
それは、高い共感力を活かして風の時代に乗り切れない人に寄り添ってあげること。
言語化できない感情を持つ人の代弁者となり、「この世界は安全であたたかい場所なんだよ」と伝えていくことです。
鍵となるのは、水のエレメントの愛情と一体感。
水のエレメントが持つ力は、風の時代にスッと乗るためのヒントになりそうです。
まとめ
星読み(占星術)では、エレメントを知ることはとても大切です。
なぜなら火・地・風・水という4つのエレメントは、私たちが生きるうえで何を大切にするのかを教えてくれる存在だからです。
エレメントとは何かを理解することで、あなたはどのような価値観を持っているのか、人生をどのように生きていけばうまくいくのかを知ることができるでしょう。