第8ハウスは「継承、相続、人との深い関わりの室」とも言われています。
第1〜6ハウスは個人の発達、第7〜12ハウスは他者や社会との関わりをあらわします。
第8ハウスは、社会に出て多くの人と関わった後、特定の誰かや物事と深く関わるステージです。
特定の相手や物事との深い関わり合いを通じて、様々な力を得ていきます。
家族や先祖、血縁関係、縁の深い人から何かを受け継ぐことも第8ハウスのテーマです。
受け継ぐものとは、遺産などの富や伝統芸能、伝統工芸、家系的な能力など。
継承することで、自分の人生が大きく発展していくでしょう。
第8ハウスの天体を読み解くと、人との深い関わりから得られるもの、自分の家系から受け継ぐものの傾向などが分かります。
ホロスコープの第5ハウスには天体が入ってない時。
一部のハウスに天体が入っていないことは、珍しくない。天体が入ってないからといって、そのハウスが不幸だとか平凡以下という意味ではない。
むしろ、天体が入っているハウスは、そのハウスのテーマについて取り組もうと生まれてきたというくらいに受け止めてもらったらオッケー。
第8ハウスに「太陽」がある人【人との深い関わりが人生のテーマ】
第8ハウスの太陽は、人との強い絆が人生を発展させていくことをあらわしています。
太陽は人生の方向性や自分らしさを司る天体。
第8ハウスに太陽がある人は、人との強い絆に満足感を覚える人です。
親や先祖から受け継いだ才能や資産を大切にする傾向があり、継承することで人生が発展していきます。
後継者向きと言えるでしょう。
陶芸などの伝統工芸や伝統芸能の世界、地域の伝統など、古き良きものを受け継いで守っていこうと思う傾向があります。
その他に、金融、保険、不動産など、資産の継承に深く関わる仕事に関心を持つ人も多いようです。
また、優れた洞察力の持ち主でもあります。
専門性が必要な医療や心理学、研究関係にも能力を発揮しやすいです。
人との絆を大切にし、人と深く関わっていくことこそが、自分の人生のテーマだと感じられるでしょう。
第8ハウスに「月」がある人【心の繫がりに安心する】
第8ハウスの月は、心の繫がりに安心感を抱くことをあらわしています。
月は感情や心を司る天体。
第8ハウスに月がある人は、心の繫がりを大切にする傾向にあります。
気持ちを通い合わせることで絆を強めていこうとするタイプ。
人の感情にとても敏感なので、嘘をつかれるとすぐにわかります。
建前は苦手。本音で話し合い、お互いに理解を深めていきたいと思うでしょう。
また、恋人に対しては、あっさりとした付き合いは好みません。
相手の全てを知りたいという気持ちから、執着心が出てしまう時もありそうです。
心がしっかり繋がっている感覚を得られると、安心できるでしょう。
第8ハウスに「水星」がある人【物事を深く読み解く】
第8ハウスの水星は、物事を深く読み解くことをあらわしています。
水星は知性や情報、コミュニケーションを司る天体。
第8ハウスに水星がある人は、人や物事の深い部分を知ることに長けた人でしょう。
人の心の裏側を見透かしてしまうことができる人です。
心理や潜在意識に興味があり、その世界を探求します。
政治や歴史、精神世界など、物事の背景や関係性にも関心を抱きやすいです。
興味を抱いたことがしっかり解明されるまで探求し、こだわり続けます。
自ら考え出すよりも、周囲から得た情報やヒントをもとに様々な発想をしていきます。
推理する力や、連想する力を磨くと、才能が開発されるでしょう。
洞察の鋭い発言をして、人を驚かせる時があるかもしれません。
ただし、予測不能な行動や感情を受け入れることに苦手意識を感じやすいので、人と関係を深めていくには努力が必要です。
相手の本心や、あるがままの姿を受け入れようと意識すると、強い絆を築いていけるでしょう。
第8ハウスに「金星」がある人【強い絆が心からの喜び】
第8ハウスの金星は、強い絆に喜びを感じることをあらわしています。
金星は、愛と調和や美しさを司る天体。
第8ハウスに金星がある人は、強い絆に喜びを感じる傾向があります。
人と深く関わり、繫がりを持つことに喜びを感じるでしょう。
人の感情に敏感な一面があり、相手の気持ちを理解する力も長けています。
また、人に馴染みやすくて甘え上手。
明るいムードメーカーでもあるので、男女問わずモテるでしょう。
親しくなった人に可愛がられてご馳走されたり、もらいものをする機会が多いかもしれません。
恋愛に関しては、愛するよりも愛されたいと思う傾向にあります。
お互いに信頼し合い、相手との関係を深めていくことで、本質的に豊かな気持ちになれるでしょう。
第8ハウスに「火星」がある人【人との関係を深める情熱】
第8ハウスの火星は、人との関係を深める情熱をあらわしています。
火星はエネルギッシュな行動力を司る天体。
第8ハウスに火星がある人は、人との関係を早く深めようとする傾向があります。
「関係を深めたい」という気持ちが先走り、相手との展開を急ぐ姿勢を見せることが多いかも知しれません。
それは、人を大切に思う情熱的な一面があるが故のことです。
ゆっくりと確実に信頼を得て、お互いの気持ちを確かめ合いながら、関係の展開を進めていくことを意識すると良いでしょう。
また、潜在意識や心理学などに興味を持ち、情熱的に取り組める力も持っています。
物事に没頭する力を持っていることから、研究が必要な専門的な分野で能力を発揮し、成功しやすいです。
恋愛では、思いを寄せる相手に急速に近づこうとしてしまいがち。
悪気はなくても、相手は驚いて「強引な人」だと誤解してしまうかもしれません。
じっくりと人と関わることも必要だと心得ておきましょう。
第8ハウスに「木星」がある人【大きな恩恵を受け継ぐ】
第8ハウスの木星は、大きな恩恵を受け継ぐことをあらわしています。
木星は拡大と発展、豊かさを司る天体。
第8ハウスに木星がある人は、人との強い絆から豊かさを得られる人です。
家系など血の繋がりのある人や強い絆を持つ人から、才能や資産など大きな恩恵を受け取り、拡大していく力を持っています。
また、人と深く関わっていくことに恐れを抱かず、おおらかな気持ちで関係を深めていけるでしょう。
相手の心の闇の部分も受け入れる寛大さを持っています。
人との心理的な距離感がとても近い人です。
強い絆で結ばれた人たちが増え、豊かな人間関係を築いていけるでしょう。
あなたの人柄が、良き縁を呼び、縁を通じて大きな恵みを受け取れるのです。
第8ハウスに「土星」がある人【時間をかけて関係を深める】
第8ハウスの土星は、時間をかけて関係を深めることをあらわしています。
土星は忍耐と努力を司る天体。
第8ハウスに土星がある人は、人との深い結びつきに苦手意識を持つ傾向があります。
人と深く関わることに対して、苦手意識を感じやすいでしょう。
自分の中にある強いこだわりや、概念が邪魔をして、人を受け入れられない時が多いかもしれません。
または、相手に嫌われてしまったらどうしようという恐れから、深入りできずにいる場合もあるでしょう。
しかし、時間をかけて根気強く、相手との関係を深めていく力を持っています。
少しずつ確実に距離を縮めることができるでしょう。
じっくりと相手のことを知ろうとする態度に、相手も信頼を寄せるはずです。
人間関係が苦手だからこそ、人の気持ちがわかるといった優しさも育まれます。
人生の後半になると、人と深く関わることへの苦手意識が克服できるだけでなく、遺産相続や、大きな恩恵を受け取るようなチャンスも増えてくるようです。
第8ハウスに「天王星」がある人【自由な繫がりを求める】
第8ハウスの天王星は、自由な繫がりを求める傾向をあらわしています。
天王星は改革と独立、個性を司る天体。
第8ハウスに天王星がある人は、人や物事との深い繫がりに窮屈さを感じやすいようです。
独立心を持つため、古くから受け継がれてきた伝統、しきたり、団結意識の強い会社などに対して違和感を抱く人が多いようです。
「なぜそんなに縛られなければいけないの?」と疑問に思うでしょう。
先祖代々受け継がれてきた価値観に対しても窮屈さを感じ、3世代同居といった血縁に縛られる生活は苦手意識を抱く傾向があります。
しかし、伝統や代々受け継がれてきたものに新しい風を吹かせる力も持っています。
自分の新しい発想を取り入れて変化させ、今の時代に合わせたより良いものとして受け継げるでしょう。
また対人関係は、縛られることは苦手ですが、同じような信念を持つ仲間を見つけると良い刺激を受けます。
お互いの気持ちを尊重し合うことで、絆を強めることができるでしょう。
第8ハウスに「海王星」がある人【霊感を受け継ぐ】
第8ハウスの海王星は、霊感を受け継ぎやすいことをあらわしています。
海王星は感性や直感、イメージを司る天体。
第8ハウスに海王星がある人は、家系から霊感を受け継ぐ傾向にあります。
家系から受け継ぐものは、不動産や金銭的な遺産よりも、霊感、スピリチュアルな能力の継承が多いようです。
夢や不思議な体験を通じて、様々なメッセージを受け取ることでしょう。
また、対人関係に関しては、自分の気持ちや価値観が、相手にも通じていると漠然と信じてしまう傾向があります。
人との境界線の曖昧さや幻想を抱くという海王星の特徴が働いてのことでしょう。
相手も自分と同じ気持ちでいる、自分の気持ちをわかってくれているはずと思い込んでしまいがち。
自分にとっては、共有しているつもりだったのに、実は相手にとっては違っていたというすれ違いが生じやすいようです。
自分の気持ちをしっかり伝え、相手の気持ちもしっかり確かめると、より良い関係を深めていけるでしょう。
第8ハウスに「冥王星」がある人【相手との関係を支配したい】
第8ハウスの冥王星は、相手との関係を支配したいと思う傾向をあらわしています。
冥王星は破壊と再生、変容を司る天体。
第8ハウスに冥王星がある人は、人との強い絆を願う一方、深く関わることへ恐れを抱く傾向があります。
自分の本心や感情を相手に知られたくない気持ちから、人と深く関わることを警戒するのです。
その反面、相手の踏み入れてはならない領域にまで踏み込もうとする探求心を持っています。
相手と気持ちを分かち合えると、喜びや幸せを感じますが、相手を支配したい気持ちも芽生えます。
親しい人が他の誰かと仲良くしていたら激しく嫉妬してしまうかもしれません。
自分が支配し優位に立つことへ意識を向けず、お互いに信頼し合い、絆を強めていくと良いでしょう。
また、家族や絆の強い人の生死に関わる体験を通して、人生が大きく変化することもあるようです。
【まとめ】相手との絆を大切にしていこう
第8ハウスに各天体が在室する場合について解説しました。
人との関係の深め方、家族や先祖から受け継ぐものについて、改めて気づいたこともあったのではないでしょうか。
第8ハウスとは、継承、相続、人との深い関係などをあらわす場所でしたね。
人との関係の深め方、家族や先祖との縁、大切なものを受け継ぐためのヒントにしてみると良いでしょう。
それぞれの天体の特徴や性質をしっかり把握しておくと、より深く自分自身を理解できます。
自分を知り、本質を発揮していくことで、自分らしい人生の発展に繋げていけるでしょう。
とくに代々続く家系に嫁いだ人や、伝統文化を学ぶ人などは、第8ハウスの星の活かし方を知ることが重要な課題。