アングルとはホロスコープの重要な縦と横の軸のことであり、この軸は私たちの人生の二つの柱を表しています。

つまり、アングルを理解することで、人生の大枠を捉えることができるのです。

アングルはこんな風に縦と横の軸、つまり十字になっています。そして、十字は4つの点でなりたっていて、これらを感受点と呼び、重要なポイントとして捉えます。

<4つの重要な感受点とは>
「アセンダント(Ascendant)」
「イムム・コエリ(Imum Coeli)」
「ディセンダント(Descendant)」
「ミッドヘブン(Midheaven)」

と呼ばれる4つのポイントのことです。

それぞれ、ASC(またはAC)、IC、DSC(またはDecやDC)、MCと表記されます。

呼び方は、アセンダント、アイシー、ディセンダント、エムシーと呼ぶのが一般的です。

この重要な軸であるアングルは、人生の流れや骨組みを表し、ホロスコープを読み解くときに重要なポイントとなります。

アングルの概要とホロスコープ上での位置や意味を解説します。

アングルは【アセンダント】を起点とした4つの区切り

アングルは、太陽の1日の動き、が元になっています。

起点であるASC(アセンダント)は、日が昇る東側になります。

つまり、簡単に言うと、ASCが日の出、MCが正午、DSCが日没、ICが真夜中です。

アングル_4つの区切り

これを立体的に見てみましょう。このような形になります。

日の出のポイントである、アセンダント(ASC)は、太陽の通り道である黄道と、太陽が昇ってくる東の地平線との接点になります。

言い換えると、自分が生まれた日の日の出の位置がアセンダントとなります。

太陽が昇ってくる地点なので、上昇点と言われたりもします。

また太陽以外の天体や星座もこのアセンダント(上昇点)から昇っているように見えます。

アセンダント(ASC)が示すサインはあなたが誕生したその瞬間に、東の地平線に昇っていたサインということができます。

一方、アセンダントの反対側がディセンダント(DSC)です。黄道と西の地平線との接点で、こちらは太陽や天体、星座が地平線の下へと沈んでいくところになります。

また黄道と子午線が南天側で交わるポイントがMCで、ホロスコープのもっとも高い地点に当たります。

反対に黄道と子午線が北天側で交わるポイントがICで、ホロスコープのもっとも低い地点に当たります。

このように、人生の旅の大枠を表すアングルは、日の出、正午、日没、真夜中の4つのポイントから構成されています。

 

ホロスコープ上でのアングル【ASC,IC,DSC,MC】の位置と意味

ホロスコープ上でアングル(ASC、IC、DSC、MC)の位置を確認してみましょう。

ホロスコープでは、ASC と MCが記載されています。

ASCの180度反対側がDSCで、MCの180度反対側がICです。

ASCから第1ハウスが始まり、ICは第3ハウスと第4ハウスの間、DSCは第6ハウスと第7ハウスの間、MCは第9ハウスと第10ハウスの間です。

アングルが示すサインから、次のことを読み解くことができます。

ASC(アセンダント)
物事の始め方・条件反射・他人から見た自分

IC
土台になる部分・安心感を得られること・心のよりどころ

DSC(ディセンダント)
対人関係・他者との関り

MC
社会で目指す地点・キャリアや人生の方向性

 

アングルとハウスは出生時間で異なる

アセンダントを起点として12分割されたのがハウス。
ハウスもアングルと同様に、太陽の1日の動きが元になっている。
 

ホロスコープのハウスはアングルの軸でできあがった4つの区分をさらに細かく区切ったものと考えることができます。

このアセンダントというのは、生まれた瞬間の日時と場所で決まります。

つまり、アングル、ハウスは、生まれた瞬間の日時と場所が不明だと正確な地点を割り出すことはできません。

同じ日でも朝生まれの方と、夕方に生まれた方とではホロスコープの性質は大きく変わることになるのです。
(出生時間が不明という方もいらっしゃいますが、その場合は正午で暫定的に算出するのが一般的です。)

例えば、東京で朝生まれたAさんのホロスコープでは太陽が東の位置であるアセンダント(ASC)付近にあります。

その一方で、東京で夕方に生まれたBさんは西の位置であるDSC付近に太陽があります。

さらに言うと、「ブラジルにいるCさんがブラジル時間の真夜中に生まれた。」という場合、Cさんの出生ホロスコープの太陽の位置は、真夜中を表す、天底(IC)になります。

まさにその時日本は正午であり、Cさんと同時刻に日本で生まれたDさんのホロスコープの太陽はMCに位置することになります。

このように、生まれた場所が同じでも時間が異なるとホロスコープは異なるし、逆に、生まれた時間が同じでも場所が違うとホロスコープは異なります。

ハウスやアングルは出生時間がわからないと出せないもの。

星読みでは正確な出生時間が大事と言われるのはこのためです。
アングルやハウスはたった4分で位置が変わってしまうから。

天体のうちもっとも早く移動する月でも、ひとつのサインを移動するのに2日半かかります。

その一方、アングルやハウスは天体に比べるとサインを移る速度が早く、2時間でひとつのサインを移動します。

ホロスコープの外側をよく見ると1度の線が入っていますが、この1度ずつにも細かい情報・意味が含まれているのです。

ちなみに出生時間が4分違えばアセンダントの示すサインの度数も1度違ってきます。

 

アセンダント(ASC)が表すもの

アセンダント(ASC)は、あなたが生まれた瞬間に、東の地平線から現れた、つまり誕生したサインを示します。

あなたがこの社会に対してどんな姿を見せ、生きていくのかということを表しています。

 
 

ディセンダント(DSC)が表すもの

ディセンダント(DSC)は、対人関係や他者との関りを表します。

ディセンダントのサインから、他人に期待するもの、影響を与える人物やパートナー像を読み解くことができます。

 
 

 

MCが表すもの

MCは、社会で目指す地点や人生の方向性を示します。

ホロスコープでは頂点に位置しています。

MCのサインは、社会での最終的な完成イメージを表しています。具体的には、職業や肩書として表れることが多いようです。

 
 

 

ICが表すもの

ICは、自分の土台になる部分であり、心のよりどころを表します。ホロスコープでも一番底面にあります。

MCが花だとすれば、ICは根っこです。ICにあるサインは、社会的完成であるMCへ向かう基盤となります。つまり、ICが表す性質を十分に満たすことが大切です。