ヨガを行いながら、深い呼吸を繰り返すのは意外と難しく、気づけば呼吸が止まっていることも…。そこで、ポーズ中に、ラクに気持ちよく呼吸をするための筋肉と、そのゆるめ方をご紹介します!
筋肉を柔軟にし、呼吸しやすい姿勢に調整
「ヨガのポーズ中に呼吸がしにくいのは、ふだんの姿勢が崩れているサインです」
前かがみになり、スマホやパソコン画面を見続けている現代人は、頭が前に出る「前方頭位」になりがちに。
「そうなると、肩が内に入り、背中が丸まって胸が閉じる崩れた姿勢になります。さらに、姿勢に連動して前鋸筋、小胸筋、胸鎖乳突筋、腹筋群が収縮して硬くなり、ポー ズ中に胸を開こうと思っても十分に開くことができず、呼吸がしにくくなるのです。これを改善するには、崩れた姿勢で硬くなった筋肉をゆるめて柔軟にし、呼吸をしやすいポジションに姿勢を正すことが大切です」
腹筋群(ふっきんぐん)
姿勢を安定させダイレクトに呼吸を深める
お腹には、表層にあるアウターマッスルの腹直筋と腹斜筋、深層にあるインナーマッスルの腹横筋が重なり合うように存在し、これらを総称して腹筋群と呼ばれています。腹筋群がバランスよく働くと、背骨の自然なS字カーブを保つ、理想的な姿勢を維持できます。呼吸もしやすいポジションになるため、呼吸を促す横隔膜が十分に機能し、たっぷり息を吸い、しっかりと吐く、深 い呼吸を行いやすくなります。
お腹ゆるめ①
まず始めに、お腹の中心にある腹直筋上部をゆるめます。筋肉が緊張しないように仰向けになり、リラックスしながら行うのがコツ。
1. あぐらになり、背筋を伸ばす。みぞおちに両手の指を当て、指で軽く押しながら肋骨の位置を確認。
2. そのまま仰向けになり、膝を立てる。指先を内側に押し込みながら、肋骨に沿わせて往復する。
ここを刺激!
お腹ゆるめ②
次に、わき腹にある腹斜筋にアプローチ。ここが硬くなると、深い呼吸が苦手となる原因に。
1. 仰向けで上半身を少し起こす。腹筋に力を入れて盛り上がる筋肉の最下部に両手の指先を当てる。
2. 頭を床に下ろしてお腹をゆるめたら、そこから肋骨下部まで3カ所に、指先を斜め内側に滑り込ませるようにしながら軽く押す。
ここを刺激!