悩めるお腹ぽっこりや肌荒れ……これらは「便秘」による代表的な症状です。毎日快調に過ごすために、便秘解消に役立つヨガポーズをご紹介します。
女性は筋力の弱さや黄体ホルモンの影響もあり、男性に比べても便秘になりやすい傾向にあります。便秘が続いてお腹の中が重いと、気分までモヤモヤしてしまいますね。逆に、便秘が解消されてスッキリすると、途端に明るく軽やかな気持ちになった、という人もいると思います。
腸内環境は「心」と関係する
腸と聞くと、『食べたものを消化吸収し、不要なものを便として排泄する』というのが一般的に知られている働きですが、それ以外にも私達の精神面にも大きな影響を与えています。
脳が感じたストレスは自律神経を介して腸にも伝わります。旅先など慣れない環境でお腹の調子を崩してしまったりするのはそのためとも考えられます。逆に、腸内環境の乱れが脳に影響を及ぼすこともわかっているそうです。腸の働きが悪くなるとその情報は脳へと伝わり、不安やストレスを感じるようになります。つまり腸と脳は相互に作用しあう関係性なのです。
便秘を解消して腸内環境を良好に保つことは、心と体の健康につながります。そして腸は、「体内最大の免疫器官」とも言われています。体内の免疫細胞の約70%が腸にあり、外から入ってきたウィルスや細菌を体外へ排出する働きも担っています。腸内環境が整っていないと、免疫が落ちて風邪など病気にかかりやすくなってしまいます。まさに、腸は人生を心身ともに元気に過ごすために、とても重要な器官ということが分かりますね。
腸に良いこと、というと食生活を意識している方も多いかと思いますが、生活面でも大切なことがあります。腸は副交感神経が優位になることで働きやすくなる器官です。ゆったりとした深呼吸をする、身体を温める、休息をしっかり取る、たくさん笑う、運動で血流を良くするなどを心がけてみましょう。
腸内環境を整えるヨガのポーズ
お通じを促す腸腰筋を刺激する【三日月のポーズ】
①よつんばいになり、片足を両手の間につき、上半身を起こして立膝になります。
②手を上に持ち上げ、尾骨を沈めるように体重をかけます。余裕があれば胸を高く引き上げ、目線を斜め上に引き上げます。深い呼吸で30秒間にキープします。よつんばいに戻り、反対側も行います。
腸周辺をほぐす【腸ねじりのポーズ】
両足を伸ばして座り、左膝を立て右足の外側につきます。左膝を右の床に倒し、1分間キープします。反対側も行いましょう。
腸を刺激する【腸ゆらしのポーズ】
①うつ伏せになり、脚を腰幅に開きます。ひじを床につき、上半身を起こし、骨盤を左右にゆらします。30秒間ゆらしたら動きを止め、深い呼吸をしながら30秒キープします。
②両手を重ねて頭を楽な方に傾け、つま先を内向きにして1分間休みます。腸をマッサージするイメージで深い呼吸を繰り返しましょう。
お腹の張りを改善する【ガス抜きのポーズ】
仰向けの状態で両膝を胸の前で抱えます。あごをひき、ひじをつかみ、深い呼吸で1分間キープします。さらに頭を持ち上げおでこと膝をできるだけ引き寄せます。30秒間キープしましょう。