肩甲骨周りの筋肉が固くなることで、肩甲骨の可動域が狭くなってしまいます。肩甲骨が動きにくくなると、「肩こり」「猫背」などさまざまな不調につながります。不調を改善するためにも、しっかりと肩甲骨周りの筋肉を動かしていきましょう。
肩甲骨とは
肩甲骨は背中の上部にある大きな骨で、左右に羽のようについています。肩甲骨の動きのパターンは6方向です。
・内転…肩甲骨を寄せる
・外転…肩甲骨をひらく
・挙上…肩をすくめる
・下制…肩をさげる
・上方回旋…バンザイをする
・下方回旋…腰に手をあてる
肩甲骨周りの筋肉が固まり、肩甲骨の可動域が狭くなることで、肩こりなどのさまざまな不調を引き起こしてしまいます。肩甲骨周りには、さまざまな筋肉があると言われています。
今回は、「肩甲挙筋(けんこうきょきん)」「菱形筋(りょうけいきん)」「僧帽筋(そうぼうきん)」について説明をします。肩甲骨を上げる役割の「肩甲挙筋」は、首と骨と肩甲骨をつなぐ筋肉。
肩甲骨を寄せる役割の「菱形筋」は、胸をはるための筋肉。
肩甲骨を支える役割の「僧帽筋」は、肩甲骨上方回旋や三角筋の働きをサポートする筋肉。
肩甲骨は筋肉によって支えられています。これらの筋肉を鍛えることにより、肩甲骨を正しい位置に保つことができます。そして筋肉の柔軟性を高めることで、肩甲骨の可動域が広がっていきます。
猫背の要因とチェック項目
肩甲骨周りの筋力が低下することで、姿勢がくずれて猫背の要因にもつながります。
猫背チェック項目
✔️首を反らす姿勢がキツい
✔️深呼吸がしづらい
✔️下腹部がぽっこり
✔️壁にかかと、お尻、背中、肩、頭をつけにくい
チェック項目に当てはまる方は、猫背の可能性が高いです。猫背は、「肩こり」「首こり」「腰痛」「代謝の低下」などの要因にもつながります。また、肩が内に巻くことで呼吸のしづらさにもつながっていきます。しっかりと肩甲骨周りの筋肉を鍛えていきましょう。
肩甲骨ストレッチ
「肩甲挙筋」「菱形筋」「僧帽筋」を無理なく動かすストレッチをご紹介します。
肩甲骨を寄せ、胸をひらくストレッチ
①息を吸いながら、両腕をバンザイする。
②息を吐きながら、両腕をなるべく後ろにひきながら両ひじ90度のポジションまで下げていく。
③そのまま息を吐きながら、両ひじを下げていく。
④3セット繰り返していく
【ポイント】
・背中をまっすぐ保ったまま行う
・肩甲骨が寄っているか分からない場合は、両手にフェイスタオルを持って行っても大丈夫です
・呼吸に合わせながら、筋肉の動きを意識する
・椅子に座ってもできます
側屈+ねじりのストレッチ
①あぐらをかき、頭の後ろで両手を組む
②ひじを横にはったまま、息を吐きながら側屈し、ひじ越しに天井を見る
③息を吸いながら、ポジションを真ん中に戻す
④息を吐きながら、反対側に側屈する
⑤呼吸に合わせて3セット行う
【ポイント】
・背中をまっすぐ伸ばして行う
・たくさん体を倒すことより、体の側面の筋肉の伸びを意識する
・軽くねじりながら、ひじ越しに天井を見上げ背中の筋肉を意識する
いかがでしたか?
普段の姿勢を少し意識するだけでも、だいぶ変わってきます。お顔は真正面を向き、肩を少し後ろにひき、胸をはって背中をまっすぐ伸ばす。この姿勢を意識していきましょう。