米電気自動車大手テスラを率いるイーロン・マスク氏は、2021年1月に初めて世界一の富豪になりました。そして3月15日には、その富にふさわしい新たな肩書も手に入れました。
彼が築き上げた帝国は複数の業界にまたがりますが、テスラに限って、最高経営責任者(CEO)の肩書に加えて「テクノキング(Technoking)」を名乗ることにしたのです。
肩書と職務内容のカンケイ
The Wall Street Journalによると、マスク氏がテクノキングとして果たす職務は、従来のCEOのそれと何ら変わりはなく、ビリオネアの実業家である彼がこれまで所有していた権限も、何1つ手放すわけではないようです。
また、テスラの最高財務責任者(CFO)を務めていたザック・カークホーン氏も同様に、無意味と思える肩書が追加されました。
テスラの「マスター・オブ・コイン(Master of Coin)」を正式に名乗ることになったのです(カークホーン氏の職務も、これまでと変わらないようです)。
マスク氏とカークホーン氏が“おかしな”肩書を名乗れるのは、彼らが権力をもっていて、自分たちで物事を決められる立場にあるからです。
とはいえ、クリックを誘うニュースのヘッドラインになったことや、マスク氏を信奉する人々の笑いを誘ったことを除けば、2人の肩書そのものには何の意味もありません。
そして、奇妙なことですが、肩書に意味がないということはほとんどの職業にあてはまるのです。
マスク氏の「テクノキング就任」は、職業の別を問わず、私たちにちょっとした学びを授けてくれます。
肩書が実際の仕事の内容を説明していることはゼロではないにしろ、めったにありません。
やたらと偉そうで、話のネタになりそうな肩書を名刺に記して見せびらかすチャンスは、私たちには当分訪れないでしょう。
ですから、人に自分の仕事のことを話したり、採用面接に臨んだりするときには、自分が「実際にやっている仕事」を前面に押し出したほうがよさそうです。
あなたが、ごく一般的な企業の「セールス担当シニアバイスプレジデント」だった場合、その仕事の内容が他社の同じ肩書と完全に同一とは限りません。
自分がどんな仕事をしているかは、人との会話でおよそ避けられない話題です。それがどんな仕事であるかを本当に知ってもらいたいのであれば、具体的な内容を話さなくてはなりません。
一言「弁護士です」と言うだけでは不十分なのです。弁護士がどんな仕事かについては誰でも漠然としたイメージをもっているでしょうが、同じ弁護士でも実際の仕事の詳細は必ず人によって違うものです。
職業を説明するときに必要なのは「想像力」
もちろん、どこかのLinkedInインフルエンサーのように、業界の専門用語を連発する必要はありません。
けれども、もう少し生き生きと積極的に、自分がどんな仕事をしているか説明しても構わないのです。肩書がどんなに退屈であっても、その仕事には少なくとも何らかの意義が存在します。
もちろん、私たちは生活費を稼ぐため、生きていくために仕事をしているわけですが、その仕事にはより大きな意義があり、他人との会話のなかで詳しく話す価値がある部分があるのではないでしょうか。
Gene Marks氏は、2018年にビジネスメディア「Entrepreneur」に寄せた記事で、肩書は基本的に何の意味も持たず、たいていはその人の自尊心を支えるためにあると述べています。
職業を尋ねられたとき、あなたは何と答えますか?
「小さな会社の経営者」? 「起業家」? それとも「CEO」ですか?
そんなはずはありません。あなたはそのどれでもないのです。
それは単なる肩書であって、自分を重要な人物だと感じるために作られたものにすぎません。あなたが実際にしている仕事を表してなどいないのです。
肩書の代わりに語るべきこと
そこで、肩書を名乗る代わりに、自分が仕事で実際にしていることをより詳しく具体的に話してみましょう。
スピーチを披露する必要はありませんが、仮にあなたが移民担当弁護士だとしたら、こう言ってみてはどうでしょうか。
「私は、滞在許可を得ていない外国人が法律情報にアクセスし、家族と再会できるよう手助けをしています」
あるいは、コンピューター・プログラマーならこう言うのもいいでしょう。
「人気のアプリやWebサイトの土台となるソフトウェアの開発に携わっています」
上記のように説明すれば、あなたの肩書もそれとなく伝わります。
あなたが厳密には「シニア・ウェブデザイナー」であろうがなかろうが、会話の相手にとっては大した問題ではありません。
話すときは人に興味を持ってもらえるように
自分の職業を詳しく説明しない場合、そこで会話は行き詰まってしまいます。
悪くすれば、自分のイメージが決めつけられてしまうかもしれません。最悪の場合は、見栄っぱりでうぬぼれた人に思われてしまいます。
あなたが近いうちに、「テクノキング」や「買掛金(Accounts Payable)の帝王」という肩書を振りかざすことはないでしょう(テスラが、保有現金を大きく上回る買掛金=支払い債務を抱えていたことを皮肉った呼び名)。
それでも幸いなことに、あなたには肩書を超えた、人に話せることがあるはずです。
たった一度しかない人生であなたは心からやりたい仕事をしてますか?
嫌々やっても生産性は上がらず評価も上がりません。給料も上がらず30代40代でリストラされる危険もよく聞く話です。
好きな仕事をやると苦痛がなくなり仕事をすることが好きになり、おのずと人が集まり仕事のポジションも高まり生き生きできるはずです。そして、本当に好きな事なら見栄やお金を気にしなくなるはずです。
重要なのは周りの理解と支え
本当に好きな仕事をするには周りの支えがとても大切です。いい友人や家族だけではなく、人の輪を広げておけば相談に乗ってくれる人たちもいます。
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