1. マッシュポテトに適したジャガイモを選ぶ
ホクホクしたマッシュポテトを作るには、ジャガイモ選びが肝心です。デンプン質が多くて粘り気が少ない、ラセットやカタディンといった品種を選ぶといいでしょう。ジャガイモの風味をもっと生かした、まったりした質感がお好みなら、ラセット種と粘り気があって少しクリーミーなユーコン・ゴールド種を半々で使いましょう。私個人はラセット種だけで作るのが好きです。ラセット種は安くてどこでも手に入りますし、バターなどの脂分を存分に吸収してくれますからね。
2. 茹でたあとは水分を飛ばす
茹でたジャガイモをざるにあけたら、まだ暖かい鍋にジャガイモを戻し、数分間加熱して余分な水分を取り除きましょう。水っぽいマッシュポテトなんて全然おいしくないですからね。
3. バターや牛乳は温めてから混ぜる
バターは室温に戻してから、牛乳は温めてから混ぜましょう。冷蔵庫から出したばかりの材料を使うのは、絶対にダメというわけではありません。ですが、それだとマッシュポテトが冷めてしまうので、材料をなじませるのにより長い間かきまぜなければなりません。そうすると、ベタついたマッシュポテトになってしまいがちです。
4. 牛乳やクリームにはハーブの香りを添えて
生のハーブを刻んで最後の仕上げに入れるのではなく、タイムやローズマリーの小枝を数本、ポテトに混ぜる前の牛乳やクリームに入れ、弱火にかけて香りを移しましょう。この作業は、ジャガイモを茹でるのと並行して行なうといいでしょう。
5. フードプロセッサーは絶対に使わない
手間を省こうと茹でたジャガイモをフードプロセッサーにかけると、どうなるかご存知ですか? デンプンの粒が破壊されて、ドロドロの糊状になってしまうのです。これでは、みんなが大好きな、ホクホクしたマッシュポテトとはまるで別物です。
6. ポテトマッシャーを賢く使おう
デンプン質が多いジャガイモの場合は、裏ごし器タイプのポテトマッシャーを使うのはあまりおすすめできません。確かにダマをなくすことはできますが、食感がインスタントのポテトのようになってしまうからです。
なので私は、裏ごし器タイプのマッシャーを使うのは、粘り気のある(水分が多くデンプン質の少ない)ジャガイモの場合だけにしています。デンプン質が多いジャガイモの場合は、通常のつぶすタイプのマッシャーを使います。特に裏ごしをしなくてもこれだけで、ホクホクでダマのないマッシュポテトができるはずです。
7. 茹でるお湯に塩を加える
パスタと同じで、茹で上がってから塩を振るだけではジャガイモにしっかり味がつきません。スパゲッティを作る時と同様に、茹でる前にお湯を塩で味つけしておきましょう。その時は「海水並みのしょっぱさ」を目安にしてください。
最後に大さじ数杯のマヨネーズを加えてみてください。マヨネーズが持つ、乳化を助ける働きのおかげで、マッシュポテトが信じられないほどクリーミーになるはずです。しかも、マヨネーズの味も気になりません。
絶品マッシュポテトの材料とレシピ
- ジャガイモ:900g強。種類はすべてラセットか、ラセットとユーコン・ゴールドを半々で
- 牛乳:1/2カップ
- 有塩バター:1/4カップ(室温に戻しておく)
- マヨネーズ:大さじ3(お好みで)
- フレッシュハーブの枝 2~3本(タイムやローズマリーなど)
塩を多めに加えた水を大きな鍋で沸騰させ、そこに、洗って皮をむき、約2.5センチ角にそろえて切ったジャガイモ900g強を入れます。
ジャガイモをゆでている間に、牛乳を温めておきます(お好みでハーブを入れても良いでしょう)。牛乳は弱火で温め、膜ができないように時々かき混ぜましょう。さて、刃の薄いナイフがすっと通るくらいになったら、ジャガイモは茹で上がりです。ざるにあけて水分を切りましょう。
ざるにあけたジャガイモを鍋に戻し、その鍋を再び弱めの中火にかけます。数分間、かき混ぜながら加熱して余分な水分を飛ばしましょう。その後、マッシャーでジャガイモを軽くつぶします(あるいは、粘り気のあるタイプのジャガイモなら裏ごしをかけても良いでしょう)。
ここに、温めた牛乳とバター、マヨネーズ(お好みで)を加えてさらにつぶし、最後に木製スプーンでかき混ぜて、なめらかに仕上げます。味見をして、必要なら塩こしょうで味を調えてできあがり。バター(分量外)をトッピングして、すぐに食卓に出しましょう。