ふと見た自分の後ろ姿。何だかお尻の形が変わったかも?!「もう年だから仕方がない」と思ったり、見て見ぬふりをしたり、諦めていませんか?お尻は鍛えれば引き上げることができます。垂れてしまう原因や対策のお話です。
お尻はどんな筋肉で構成されている?
お尻の筋肉は「臀筋群」と言い、いくつもの筋肉で構成されています。もっとも表面にある大きい筋肉が「大臀筋」、深部にある「中臀筋」や「小臀筋」、そして股関節の動きをコントロールする「梨状筋」などが代表的な筋肉です。
大きい筋肉は下半身に集中しています。お尻の筋肉「大臀筋」や、太ももの前の筋肉「大腿四頭筋」、ふくらはぎの筋肉「下腿三頭筋」、太ももの内側にある「内転筋」、太ももの裏の筋肉群「ハムストリングス」なども大きい筋肉です。大きい筋肉が多いということは、トレーニングによって消費されるエネルギーも多いということです。
鍛える事で筋肉量が増えれば基礎代謝も高まり、太りにくく痩せやすいカラダになることができます。お尻は下半身の根元にあり、下半身の動作の起点とも言える部分です。お尻の筋肉は太ももに、太ももの筋肉はお尻につながっています。そのため、実は太ももの筋力が落ちることでお尻にも影響し、垂れる原因になります。
お尻が垂れる原因と改善法
【姿勢が悪い・運動不足】
お尻はとても大きな筋肉です。普段から姿勢が悪かったり、運動習慣がないとお尻の筋肉が使われにくくなりお尻が垂れるだけではなく代謝が下がる原因になります。普段の姿勢に気を付け、適度な運動を心掛けるようにしましょう。お尻には、姿勢を維持する、体のバランスをとる、地面からの衝撃や上体の重さなどを吸収して関節への負担を少なくする、などの働きがあります。お尻は、座る・立つ・歩くといった基本的な動作をはじめ、日常のさまざまな場面で働く重要な部分です。また、お尻は皮下脂肪がつきやすい部位で、特に女性は男性に比べてさらに皮下脂肪がつきやすいです。
皮下脂肪が増えて重くなると、お尻の筋肉がそれを支えられなくなり、どんどんお尻が下がってきてしまいます。筋肉は使われる機会が少ないと弱くなってしまうだけでなく、筋肉の一部が脂肪化して霜降り肉のようになってしまうことも。このような状態になると、たとえ皮下脂肪が少なくても、お尻を持ち上げる筋肉の力がないため、お尻が垂れてしまいます。やはり、適度に鍛えていくことが大切です。
ここまで、お尻の筋力を鍛えていく大切さについてお話してきましたが、座り姿勢が長いことなどが原因でお尻の筋肉が硬くなり、血流が悪くなっていたりします。鍛えることと同時に、ほぐす事も大切です。今日は、主にお尻や股関節をストレッチする「薪のポーズ」のご紹介です。
薪のポーズの効果
股関節、鼠径部、臀部、腰などを主にほぐし、お尻を中心に血行を良くすることが期待できます。
むくみの改善
鼠径部にはリンパが集まっています。デスクワークなどで長時間の座位が続くと、鼠径部
のリンパの流れが悪くなり、下半身の冷えやむくみの原因になります。鼠径部をストレッチすることでリンパの流れを良くすることは、冷え性の改善やむくみ予防に効果的です。
股関節の柔軟性を高める
股関節は体を支えるうえで重要な役割を担っています。歩いたり座ったり日常の基本動作に関わるのが股関節の柔軟性です。股関節が硬いと、血行が悪く下半身がむくみやすくなったり、腰痛や膝痛・猫背の原因に。股関節の柔軟性を高めることで怪我の防止や下半身太りの解消といった効果が期待できます。
軽い腰痛の改善
股関節と腰痛は関係しています。日常生活でうまく股関節が使えていないと、その分腰に負担がかかり腰痛の原因となってしまう場合があります。腰痛の予防としてもおすすめです。
臀部の血行改善
お尻は血行が悪いと冷えて硬くなってしまいます。特に座り仕事では一日中お尻を動かさないでいるため凝りやすく、血行不良に。股関節とともに臀部の筋肉もほぐす効果があるので臀部の血行を良くすることが出来ます。
骨盤の歪みを整える
薪のポーズを行うとどちらかの膝が上がりやすかったり、どちらかの姿勢がつらかったりすることで体の歪みに気付くことができます。
上向きお尻を作る「薪のポーズ」
やり方
・床の上にあぐらをかくようにして座ります。右足を左足の上に載せます。右足のかかとが左ヒザの上にくるようにのせましょう。両足のすねは骨盤と平行にまっすぐ重なるように意識し、両足の太ももとすねで三角形をつくるような形をとります。
・両手を前に出して床を押し、背筋をまっすぐ伸ばしてゆっくりと息を吐いて足の付け根から前屈していきます。深い呼吸で30秒から1分キープしましょう。左右の足を入れ替えて同様に行います。
※一気に前屈しようとすると腰を痛めてしまったり股関節を痛めてしまう可能性があります。呼吸を整えながら無理のない範囲で前屈していきましょう。そして前屈するときも背筋をまっすぐに保ち、骨盤が前傾するように意識して行いましょう。股関節痛や膝痛・腰痛がある方が無理に行うと悪化させてしまう恐れがあります。トラブルがある場合は無理に行わないようにしましょう。
いかがでしたか?綺麗なヒップラインを目指すには、お尻の筋力を鍛える事に合わせて、お尻の血行改善や股関節の柔軟性を高めていくことを意識してみましょう。