勉強ができる人の共通点は「納得感」にあり。大事なのは “これならできる” という感覚だった

自分が納得して行なえる勉強法は、効果が出やすいといいます。とはいえ、「どう納得感を得たらいいのかわからない」「納得感そのものがピンとこない」という方も多いでしょう。そこで今回は、納得感のある勉強について探ってみました。

東大生は自分の勉強に納得感がある

――「自分に合っていると感じられ、納得しながら努力できるような練習法は、どんなに理論上優れた練習法よりも、効果が出やすい」――

強制的に勉強(やらされている感覚で勉強)していたときは成果が出ないという研究結果があります。一番大切なのが“大きな目標” と “自由に勉強する視点” を与えられるという事。自主的に勉強するようになり徐々に勉強が楽しくなり大きく成績が伸びるのです。そのプロセスで納得感も覚えるのです。

東大生らに勉強法を尋ねたところ、やはり自分が一番納得できる、独自のやり方を実践している人が多かったとのこと。それが、もともとは人に教えてもらったやり方だとしても、自分なりの解釈で工夫し、改造したうえで取り入れているそうです。

ところで、その「納得感」とはどういったものなのでしょう?

「納得感」とはいったい何か?

勉強の場において「納得感」は、主体的学びの原動力と考えられているとのこと。同じく学びを動機づけるという「満足感」と、「納得感」との違いがこれまで言及されていなかったため、学生たちの言語データを収集・分析するかたちで調べたそうです。その結果、次の内容がわかったのだとか。

  • 「満足感」と「納得感」は、いずれも学んだことを理解したときに得られる感覚
  • ただし「満足感」は、アウトプットが有効であったときに得られる感覚 ⇒テストの結果がよかった
  • 「納得感」は、インプットとの関わりで生まれる感覚 ⇒わかった(物事が明らかになった)

これまでの内容をまとめると、「納得感」は大きな目標を定め、目標に向かって主体的かつ自由に勉強し、それを理解できた際に生じる感覚を指すのではないでしょうか。もっとかみ砕いて言えば、その人らしい独自性の高いやり方で、物事を明らかにしていく際に生まれるものと言えます。

それが誰かのやり方でも、自分に合うようアレンジして、オリジナルの勉強法にしてしまえばいいわけです。

自分らしく、自由に勉強する様子の学生あるいはビジネスパーソン

「これならできる」と思える独自性が納得感を生む

「優れた戦略を立案しても、実行主体となる現場が納得していなければ成功の確率は低い。逆に戦略自体の新規性は低くても、現場が十分納得して取り組んでいれば大きな成果につながる可能性は高い

実践者が「これなら自分でもできる」と納得するように働きかけることも、ファシリテーションスキル(会議やミーティングを円滑に進める技法)のひとつではないかと述べられています。

これを個々の勉強に例えた場合、勉強を円滑に進められるよう働きかけるのも、実践者も、ともに自分自身。前項では納得感を「独自性の高いやり方で、物事を明らかにしていく際に生まれるもの」と解釈しましたが、上記の内容も加味すると、以下のようにとらえることができます。

――勉強における納得感とは、「これなら自分でもできる」と思える独自のやり方で、物事を明らかにしていく際に生まれるものである――

図書館で「自分にもできるやり方」で勉強し、納得感を得ている様子の学生あるいは若いビジネスパーソン

自分に合う勉強法を考え、実践してみた

そこで筆者も、納得感を得られるような勉強をするべく、少し工夫してみました。

改まって勉強する雰囲気がとても苦手で、いつも忙しいけれど、「これなら自分でもできる」と納得しながら勉強できる方法は何かと考えたら、こんなふうになりました。名づけて、4コマ漫画ならず「4コマ勉強」です。

簡単にページを分割でき、文字もなんとなく整っているように見える方眼ノートの片ページを、横に4コマになるよう分割し、1日に何かを「4つ理解し、覚える」ようにします。

筆者のオリジナルで納得感のある勉強法「4コマ勉強」

1マスにひとつの内容が入りますが、同じ内容を自分の言葉で書き換えた場合も1マス使います。また、自分の言葉であることが明確にわかるよう、ブルーのペンで色分けしてみました。

もちろん4マス以上勉強する意欲があるときは、迷わず勉強します。ただし、4マス以上なら8マス、それ以上なら12マスと、4マス単位は守るようにします。

そうすれば、「さらに4コマやるのは無理かなぁ」などと切り上げるタイミングがわかりやすいので、集中力が途切れているのにダラダラ続けることがないし、4コマぶん勉強しただけでも、区切りよく気分がスッキリして、達成感もあるからです。

筆者のオリジナルで納得感のある勉強法「4コマ勉強」において、1日に4コマ以上勉強したかたち。

どこかで見たような方法を、自分に合うようアレンジした勉強法を実際にやってみてると、ストレスがなく、記憶にも残りやすいと感じました。小さな達成感も、ちょっとした楽しさもあります。これが納得感ならば、今回のチャレンジは成功ですね。

みなさんには、みなさんらしい勉強のやり方がきっとあるはずです。それが誰かのまねでも、以前からある勉強法でも、自分にいいように工夫してみれば、きっと納得感を得られます。いい結果はあとからついてくるでしょう。

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勉強における「納得感」を探りました。よろしければ勉強のヒントにしてくださいね。

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