【勉強したことが記憶に残らない人必見】タイプ別・勉強の振り返り法がチャートですぐわかる!

勉強してもすぐ忘れてしまう。思ったような成果が出ない……。その原因は、勉強後の「復習」や「振り返り」が不足していることにあるのかも。

記憶定着のためにも勉強効率アップのためにも重要な振り返りを、あなたはサボってはいませんか? 「自分もそうかも……」という方は、ぜひ以下のチャートで自分に合った振り返り法を診断してみましょう

振り返り

なかには、勉強法そのものを改善することで、より振り返りがしやすくなる人もいるかもしれません。

みなさんにピッタリなのは、どの振り返り法でしたか? それではひとつずつ、詳しいやり方を具体例とともにご紹介しましょう。

 

1. 記憶出し入れ法

「振り返りのための時間は少ししかとれない」人で「紙」を使って復習したいタイプの人におすすめなのが、記憶出し入れ法

これは、勉強内容の振り返りを「夜寝る前」と「朝の起床直後」に各5分間で行なうというものです。

以下の手順で、“夜の5分間” と “朝の5分間” で睡眠をサンドするようにして振り返りを行ないます。

  1. 【夜の5分間】
    手帳やメモ帳などに、「日付」「曜日」「勉強した単元やページ番号」を書き出します。1日の勉強の流れを、5分間でざっと書き出すのです。

    学習内容を事細かに書き出す必要はありません。「参考書の○○の単元を解いた」「××年の過去問を解いた」という具合に、勉強内容のあらましだけ思い出せればOK。どうしても思い出せない場合を除き、参考書や過去問などはなるべく見ずに書き出します。

  2. 【朝の5分間】
    前夜に書き出した上記の内容を、頭のなかだけで思い出します。できるだけ前夜のメモを見ずに、記憶だけを頼りに思い出すのが理想的です。

“夜の5分間” に自力で思い出せたものは黒字、自力で思い出せなかったものは青字で記載。そして、青字で書いたものに関しては、“朝の5分間” で思い出せなかった場合に赤でバツ印。復習の質が段違いに上がります。

タイプ別・勉強の振り返り法がチャートですぐわかる03

ところで、そもそもなぜ “夜の5分間” と “朝の5分間” で振り返るとよいのでしょう。それは、どちらも勉強・記憶に適した時間帯だからです。

睡眠には「脳に蓄えた知識を整理整頓する」という役割があります。そんな睡眠の直前1~2時間は、高い学習効果を見込める “記憶のゴールデンタイム” だと言います。就寝前に1日の勉強内容を復習すれば、その内容をしっかりと頭に入れることができるのです。

そして、「寝ている最中に脳にインプットされた情報」を「翌朝すぐに思い出す」ことで、記憶としてさらに深く定着します。加えて、朝は「脳が最も効率よく働く時間」。脳のコンディションが最高の時間帯を振り返りにあてることで、記憶がより強固になるわけですね。

時間に余裕がない方に最適。朝と夜のたった5分でできる手軽な振り返りをぜひ始めてみてください。

タイプ別・勉強の振り返り法がチャートですぐわかる04

 

2. イルカの暗記シート

「振り返りのための時間は少ししかとれない」人で「スマホアプリ」を使って復習したいタイプの人には、イルカの暗記シート(iOS)がおすすめです。

「イルカの暗記シート」は、学習アイテムとしておなじみの「赤シート」と同じ挙動を、スマートフォンやタブレット上で再現できる優れもの。

まずは下記の3ステップで、振り返りをしやすくするための下準備をします。

  1. ノートやテキストの覚えたい箇所に、赤シート用の緑マーカーで色を塗る
  2. ノートやテキストの写真を撮る
  3. 「イルカの暗記シート」を立ち上げ、写真をアップロードする

下準備が終わったら、勉強内容の振り返りです。アプリに取り込んだ画像は、マーカーで塗った文字が黒塗りで隠された状態になります。その画像をスクロールして動かし、赤シートと同じように答えを露出させながら、振り返りをするのです。

タイプ別・勉強の振り返り法がチャートですぐわかる!

アプリに取り込んだ筆者の勉強ノート。「マーカー部分が隠された状態」の画面をスクロールしていくと、「答えが見える状態」になる。

私たちの脳には、アウトプットした情報を長期記憶として残そうとする性質があるとのこと。「答えを隠し、自力で思い出す」という復習法は、この脳の “出力依存性” の観点から有効なものと考えられます。

学習内容をしっかりと記憶するためには、「思い出す」作業が必要なのです。

勉強のあとは「イルカの暗記シート」でサクッと振り返りをしましょう。スキマ時間にもおすすめですよ。

タイプ別・勉強の振り返り法がチャートですぐわかる06

3. コーネル式ノート

「振り返りに使える時間は長め」「テキスト中心」の勉強をしている方におすすめなのが、コーネル式ノートを使った振り返り法です。

このノート術の特徴は、ノート1ページを以下3つのエリアに分割すること。そのうち1つを勉強中に使い、残り2つは振り返り用のスペースとして使うのです。

詳しくご紹介します。

  1. 【板書】
    いわゆる普通のノートと同じ要領で使うエリア。ポイントは、テキストの内容を長文で書きとるのではなく、要点を箇条書きするなどして、簡潔に書くこと。勉強しながら、内容をシンプルにまとめていきます。

  2. 【見出し】
    一度勉強をしたあと、振り返りをするタイミングで、【板書】に書いた内容のキーワードや質問を記入するエリアです。筆者の例では、【板書】欄に書いた内容のキモを抽出し「会社企業は4種類」「株式会社は株式を発行し資金を集める」などのキーワードを書き出しています。

  3. 【要約】
    こちらも振り返り用スペース。文字通り、ノート全体の要約を書き出すエリアです。ページ内の情報を、数行程度の簡潔な文章に落とし込みます。

コーネル式

コーネル式ノートを使った復習法のいいところは、勉強した内容に、おのずと何回も触れられる点です。脳は「何度も繰り返し使った情報」を「生きていくために重要な情報」だと判断し、記憶として定着させるそう。

板書エリアで要点を書き出したあと、見出しエリアでキーワードを抽出し、最後に要約エリアにて短くまとめる――という、コーネル式ノートを使った振り返り法は、まさに記憶の定着に効果的だと考えられるでしょう。時間に余裕がある方は、ぜひ取り入れてみてください。

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4. 間違いノート

「振り返りに使える時間は長め」「問題集を中心」に勉強している方には、「間違いノート」をおすすめします。

間違いノートとは、問題集や過去問を解くなかで経験した「間違い」だけにフォーカスして振り返るためのノート。具体的には、以下の情報を書き込みます。

  • 問題文
  • 自分がした誤答の内容
  • 正答
  • 正答の導き方や解説、補足情報など

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この間違いノートをつくると、いままでに間違えた箇所が一冊に集約されるため、自分にどんな知識が足りていないのか明確に把握できます。特に資格試験などに向けて勉強している方には大いに役立つはず。

なお、以下の点がポイントだとのことですよ。

  • あとで補足説明などを加えられるよう、十分に余白をとる
  • 限られた時間を有効活用するため、汚くてもいいので、スピードを重視して書く。石川氏いわく、きれいなノートづくりは時間の無駄!
  • 読みやすいよう、大きな文字で書く
  • もとの問題に戻れるよう出典情報を書く(問題集の名前や過去問の年度、ページ数など)

なかなか苦手分野がなくならない……という人はぜひ、間違いノートによる振り返りを習慣にしてはいかがでしょうか。

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ご自身に合った振り返り法は見つかりましたか? 勉強したことをこまめに振り返れば、「記憶に残らない!」という悩みは解消できるはず。ぜひお試しください。

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