「知らぬ間に成功を遠ざけがちな人」は、この “4つの勘違い” をしている。

成功がどんどん遠のく人々には、ある共通点があります。それは、間違った思い込みが、大きな妨げになっていることです。

「成功するのは難しい」「私では力不足だ」
「成功者にならい無欲にならなければ」
「みなが応援してくれる、この夢を叶えなければ」

といった考えは、成功を遠ざける “間違った思い込み” かもしれません。改善策とともに詳しく説明しましょう。

1.「成功することは、とにかく難しいものだ」

ビジネスでの成功は何より簡単。その理由はこんな例があるからです。

たとえば全国で「千番め」に速い100メートル走選手、「千番め」に優れた高校球児、「千番め」に強いボクシング選手、そして、ビジネスの成功者として「千番め」にすごい人がいるとしましょう。この場合、千番めという位置に立つ陸上選手や高校球児、ボクシング選手らが、表舞台で活躍するのは難しいと考えられます。

しかし、千番めにすごいビジネスパーソンなら大成功者、1万人め・2万人めでも成功者として尊敬されるのだとか。

日本の人口は約1億2千万人。そのなかの起業希望者は1.2%、起業成功率はわずか6%なのだそうです。これらを単純に計算すると、日本で起業したい人は144万人、そのなかで成功できるのは8.6万人ほどだと算出できます。千番めにすごいビジネスパーソンだとすれば、かなりの上位者ですよね。

世界の多種多様な成功者たちのイメージ

もちろん、比較すれば簡単というだけで、現実的にビジネスで成功するのは簡単ではありません。しかし、“成功が難しい” という思い込みは、脳の働きにブレーキをかけてしまうそうです。つまり、成功がどんどん遠のく人は、可能性にすら目を向けず、自ら思考停止スイッチを押しているのです。

「ビジネスの世界でなら、ほかのジャンルよりずっと自分が成功できる確率は高い」と自分に言い聞かせ、脳には元気よく働いてもらいましょう。

 

2.「過去の成功者のように、謙虚でなければ成功できない」

利他の心や謙虚さなどを大切にした「常識的な成功法則」は、“すでに成功した人が自分に言い聞かせるためのもの” なのだとか。一方で「悪の感情」は、まだ成功していない人の強力な原動力となるそうです。

まだ成功していない人が、最初から成功者の法則にならってしまうと、こんなジレンマに陥ってしまうそう。

  • 「とにかくお金を稼ぎたい」⇔いや、お金より心の豊かさのほうが大事でしょ
  • 「偉くなって尊敬されたい」⇔いや、人は謙虚でなければダメでしょ
  • 「ライバルを打ち負かしたい」⇔いや、それより人の役に立つことが大事でしょ

矢印の左側(太字)が「非成功者の強力な原動力となる悪の感情」で、矢印の右側が「成功者のための常識的な成功法則」です。これらが心のなかで対立して葛藤が生じると、どちらに進んでいいのかわからなくなってしまうのだとか。

いうなれば、最初から「お金は欲しいが、人の役に立つ人間としても愛されたい」と、何もかも求めすぎなのですね。

同僚に嫉妬しているビジネスパーソンのイメージ

そうしたことから、成功したいならまずは自分のなかの「悪の感情」を認め、それをスタートダッシュの強力なエネルギーとして使い、仕事が軌道に乗ってきたら、今度は心も磨いていくようすすめています。

つまり、成功がどんどん遠のく人は、成功者の成功法則にとらわれ、いっぺんにお金も、心の豊かさも手に入れようとしているから前に進めない可能性があるわけです。思い当たることがあるならば、次の2ステップをお試しください。

  1. たとえばお金儲け中心にする、ライバルを打ち負かすなど、悪のエネルギーで短期決戦
  2. 安定軌道に乗ったら、利他的かつ謙虚になるなど、必死に心を磨く

3.「自分はきっと、この先もずっと力不足のままだろう」

「〇〇になりたいが、いまの私では力不足。ほかの道を模索したほうがいいのではないか」といった判断は早計かもしれません。新しいイメージを与えられると、簡単に古いイメージを修正する特性が、私たちの脳にあるのです。こんな言葉があります。

「今の自分は、時間がたてば他人と同じ。」

じつのところ上記の言葉は、失敗を経験した過去の自分にとらわれ、チャレンジ精神や行動力が乏しくなった人に対し、注意を促すために述べられたものです。しかし、この理論は、いま力不足だと感じていても、それがずっと続くわけではないと考えるべき、根拠にもなるのではないでしょうか。

そもそも、現時点から1ミリも変化・成長しないほうが難しいはず。過去の自分は、常に新しい自分によって上書きされているのです。

「〇〇になりたいが、いまの私では力不足。ほかの道を模索したほうがいいのではないか」などと考えているより、「いまの私では力不足だが、とにかくできることをしよう」と考えて行動するほうが、ずっと早く確実に成功を引き寄せられるはずです。

未来に目を向けほほえむビジネスパーソン

4.「気が乗らないことでも、周囲から期待されているのならやるべきだ」

自分の本当に「やりたいこと」がハッキリしていれば、いま自分が何をするべきか明確になるはずです。ワクワクして、意欲も湧くことでしょう。心が求める「やりたいこと」に光を当てるため、まずは絶対に「やりたくないこと」から書き出すようすすめます。

なぜならば、「やりたいこと」は世間体や周囲の期待・考え方などに影響されやすいけれど、絶対に「やりたくないこと」にはその影響が及びにくく、素の自分が表れやすいからです。ひとつ、わかりやすい例を挙げてみましょう。

たとえば数字に強く、システムエンジニア(以下「SE」)として成功したいAさんがいるとします。家族や、SE人材を求める経営者の先輩もその目標を称え、応援している状況です。しかし、もしもAさんが何よりも「やりたくないこと」が “人と人との調整役” ならどうでしょう。システムエンジニアはクライアントとプログラマーの架け橋となる存在。もしかしたらAさんは、システムエンジニアよりプログラマーを目指すべきかもしれません。

もちろん、やりたくなくても、やらなければならないこともあります。しかし、自分の本当の望みがわからなければ、その判断もできないでしょう。

夢や目標を掲げてはみたものの、自分の未来がまったく想像できず、気分も乗ってこないとすれば、それは自分が「やりたいこと」ではなく、誰かを意識して掲げられた「誰かのやりたいこと」かもしれません。

絶対に「やりたくないこと」から書き出す作業は、そうした間違いへの気づき、軌道修正を助けてくれるはずです。

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